こんにちは!
ビズキャンプラス学生キャスターの牧田未来です。
今回は株式会社Genonの高原千晶さまにインタビューをさせていただきました!
「医療の見える化をし、個別化医療を実現する」をビジョンに掲げ、医師と患者さんがより良いコミュニケーションを行い、最適な医療を受けられることを目指して生まれたサービス「ヒフメド」を展開されています。
会社概要
会社名 株式会社Genon(英文Genon,inc.)
代表者名 高原千晶
設立 2022年1月20日
事業概要 医療・ヘルスケア領域のソフトウェア・サービス開発
資本金 11,353,920円
所在地 大阪府大阪市北区梅田1丁目3-1 大阪駅前第1ビル 8階
URL 株式会社Genon
インタビュー
それでは、インタビュースタートです!
(中山)
株式会社Genonの事業内容を簡単に教えてください。
(高原さま)
株式会社Genonが運営する「ヒフメド」というアプリは、皮膚科に特化したオンライン診療と経過観察を提供しています。
ヒフメドのオンライン診療は、全国どこでもオンライン上でできて、すべて保険診療で使えるので皆さんが安く、安心・安全に使えるサービスとなっています。遠隔だと、症状がしっかり伝わらないという課題がありますが、それを経過観察という形で、どのようなお薬を使って、結果どのような状態であるかということを患者さんが医師に伝える手段を提供しています。
(牧田)
創業時の背景について教えてください。
(高原さま)
自分自身が原体験として課題を持っていたことから起業に至りました。最初は遺伝子検査の検査会社をしようと思っていて、ゲノムという名前から今のゲノンになったというのが社名の由来です。遺伝子検査をしたいと思った理由は、自身が幼少期からアレルギーを持っていてアトピーについて悩んでいたからです。
ファーストキャリアはパティシエでした。でもその時にドクターストップがかかってしまい、仕事を辞めて治療に専念していました。通院している時に自分以外にも皮膚について悩んでいる方が多いと感じたことが、今の事業を始めた原点です。
調べてみると、3人に1人はニキビやアトピー、アレルギーなどに悩んでいると知りました。自身の治療を頑張って治ってきた段階で、同じように悩んでいる人の助けになりたいと思い、一度、物流関係の会社に入ってITなどを学んで、その後クリニックに勤めて今の事業をしています。
(牧田)
パティシエとしてキャリアを始めてから、現在の会社の設立までの心境の変化を教えてください。
(高原さま)
パティシエの時は、「病気と付き合いながらどうやって仕事ができるか」ということだけを考えていました。いつか起業をしたいと悩んでいた中で、ドクターストップがかかった時に起業を決意し、起業するためにはどのようなステップを歩んでいけばいいのか考えていました。
ITについて知るために物流関係の会社で働いていた時も、多くの人が本当に肌で悩んでるということを再認識できました。そして、医療業界で起業するためには病院の裏側を知る必要があると思い、病院に勤めながら現場で学びました。
(牧田)
「医療の見える化をし、個別化医療を実現する」というビジョンを掲げていらっしゃいますが、なぜこのビジョンにされたのか経緯をお聞きしたいです。
(高原さま)
医療全体でまだまだ研究が進んでいない領域が多くあると感じ、特に「見える化」ができていないという課題があります。どのような人がどのような治療をして結果がどうなったのかという、医療の見える化ができないため研究もできず、薬の発展も進みにくいというような状態です。
私たちは今、京都大学と一緒に研究を進めていますが、大学病院や臨床の研究だけでは見えにくいようなデータが弊社では取れると思っております。なぜかというと、全国各地の患者さんのデータを取り込むことができるからです。
そういったデータを使って、慢性患者さんを一人でも多く救っていけたらなと思っています。それが個別化医療に繋がると考えています。
(中山)
「医療を見える化する」ということについて詳しく教えてください。
(高原さま)
医療の見える化はゲノムに関係していて、「ゲノムでどのように人を見るか」であると弊社は考えています。
ゲノムは一人一人違うのが当たり前ですが、それがなかなか難しい点だとと感じています。まず、患者さん一人一人をちゃんと見てどのような治療の方法があるのかを分析し、結果を追うことが「医療を見える化する」ことに繋がると思います。
(中山)
今後、医師と患者が納得のいく医療選択ができるサービスを作りたいとお話されていますが、具体的にはどのようなサービスであるか気になりました。
(高原さま)
お薬や治療方法には多くの手段や種類があります。
ですが、患者さんの年齢や医師などによって治療法が決められていて、型にはまった治療がおこなわれています。実際には多様な治療法がありますが、患者さんはなかなかその情報を知ることができません。そのため、患者さんに治療法の情報提供や最適な治療法の提案のサポートができればと思っています。
(牧田)
患者と医師の双方が納得のいく医療を行う中で、高原さまは双方を繋ぐ役割になっていらっしゃるのかなと思いました。そんな架け橋のような存在でいらっしゃる上で、何か意識されていることはありますか。
(高原さま)
そもそも患者さんが持っている課題としては、病院の待ち時間が長いことから、仕事などの都合が合わず、来院が面倒になってしまうことが挙げられます。医師側の課題は医師によって持っている情報や知識が異なることです。
また、薬のアップデートも激しい業界なので、そういった今ある現状の課題と今後の発展という内容を双方に渡して、より良い診療ができるような多方面でのサポートを意識しています。
(牧田)
具体的にどのような活動で意識されていますか。
(高原さま)
オンライン診療と経過観察のアプリの2つの事業を展開していますが、主には経過観察のサービスで、医師と患者さんの情報の齟齬を無くしたり、目線を揃えたりするということをおこなっています。
(中山)
ヒフメドの利用者は大体どれくらいの年齢層でしょうか。
(高原さま)
利用者の年齢層は幅広く、0歳から60代です。
(中山)
情報発信の際に、年齢の幅によって意識されていることはありますか?
(高原さま)
実は、意識していることは特にありません。
年齢や性別の差があまりないからこそ、どの年代でも伝わる言葉を使ってわかりやすくお届けしようと意識しています。
(牧田)
就職活動などでストレスが溜まり、そのストレスが肌に出て悩みを抱えている学生も多いと思います。将来のことなど色々なことで悩んでいる学生に向けて、様々な経験を積まれた高原さまだからこそのアドバイスをいただきたいです。
(高原さま)
肌に悩みを抱えている人は、相談しやすい先生がいるのであれば相談をして、医療機関で治療をすることが一番いいかと思います。今はフランクに病院に行って相談することが推奨されているので、まず病院に行ってほしいと思います。
進路に悩む大学生には、情報収集だけでなく、自分の中で仮説を持てるようであればインターンシップなど、興味のあるものに1回飛び込んでみるといいのではないでしょうか。今は気軽に参加できるものが多いので、まずは経験してみることが良いと思います。
学生時代の就職活動はとても忙しいかと思いますが、インターンを複数駆け持ちしてみたり、イベントに参加したりして決断することが大事だなと思います。
(牧田)
私も今進路について悩んでいたので、とても勉強になりました!
いろいろなことにチャレンジしてみようと思います。
素敵なアドバイスをありがとうございます!
インタビューを終えて
(中山)
高原さまが起業された2022年、その時私は高校生で肌に悩んでいて、人との対面に悩みを抱えていました。その中でも一生懸命経験を積まれて頑張られていた高原さまはとても素晴らしいと思います。お話を聞いて私も就職活動を頑張りたいと思いました。
貴重なお時間を割いてくださり、ありがとうございました!
(牧田)
様々なご経験を積まれているからこその貴重なお話を聞くことができて、本当に勉強になりました。そして、実際に悩まれていたからこその視点で医師と患者さんの双方を繋ぐという活動が本当に素敵だと思いました。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
以上、株式会社Genon 高原さまへのインタビューでした!
次回もお楽しみに〜
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