テクノロジーで建設業界に革新を|カシワバラコーポレーション 柏原社長 インタビュー

今回は、建設業界でイノベーションにチャレンジされているカシワバラコーポレーションの柏原社長にインタビューさせていただきました。

基盤である塗装事業を主軸に新たな事業分野へのチャレンジ、IT テクノロジーの導入を積極的に進められています。

業界全体の課題を考えつつ、新たな挑戦を進める柏原社長に学生キャスター2名がインタビューさせていただきました。

会社概要 ※2022年4月現在HP掲載より

社名:株式会社 カシワバラ・コーポレーション
創立年月日:1949年3月1日
東京本社:〒108-0075 東京都港区港南一丁目8番27号 日新ビル9階
岩国本社:〒740-0022 山口県岩国市山手町一丁目5番16号
従業員数:単体:939名 連結:1490名(2021年4月30日現在)

新卒採用ページは、こちら。


インタビューは、ここからです。

(岡田)
HPを拝見したところ、「新しい冒険を、ともに。」とありましたが、“新しい冒険”とは具体的にどのような活動なのでしょうか?

(柏原社長)
無限の可能性を活かして、業種の壁を越えたチャレンジをしようという意味を込めています。

近年では、自動車メーカーが「ライバルはIT企業」と発言するような時代です。起業して新しく会社を作ることや、新しい事業を起こすことも、スピーディーに実現し易くなっています。

ですから、単純に今あるものを組み合わせて事業を拡大するのではなく、何ができるかを深く考えて、今あるものに縛られずにチャレンジすることが求められています。そういった意味では、ライバルは業界内の同業者だけではなくなってきているんです。

「冒険」という言葉は、具体的に何かをさしているのではなく、将来へ可能性を含んだキャッチフレーズです。そもそも具体的にどのような活動なのかが分かっていたら、冒険ではないですよね(笑)。「どこにでもいけるぜ!」っていうニュアンスです。

(岡田)
採用のホームページなども拝見させていただきましたが、「塗装」を通じて石油プラントを守る、ということが掲載されていました。具体的にはどういったお仕事なのでしょうか。

(柏原社長)
プラント設備の「塗装」は、美観を整えるためというより、雨水などから設備を守り、錆を防ぐために行われます。よく見かける配管が銀色に塗られているのを見たこともあると思いますが、その為です。

石油プラントは錆がひどくなると穴が空きます。穴が空いてしまえば内容物が漏れてしまい、重大な事故にもつながりかねません。そのような事態を招かぬよう、防いでいるのが当社の塗装です。

(高石)
建築業界が抱えている問題、危機感はどういった点でしょうか?

(柏原社長)
問題の根本には少子高齢化と人手不足があります。

人口が減ると建物の需要が減り、供給過多になってしまいます。そもそも建物は1度建てたら何十年と残るものなので、あまりたくさん建てる必要もありません。リノベーションで建物に新しい価値を与えていくことに目が向けられています。

業界全体の人手不足については、若い世代が魅力的に感じる業界イメージに変えていき、世代交代を進める必要があると思っています。昔は仕事が多少辛くても給料が高かったので、働き手の応募も多くありました。

ですが、現在は競争が激しくなるにつれて、そこでの差はなくなってきました。当社でも休日・休暇を増やしたり、教育制度の見直しをはかったり、様々な取り組みを行っています。

(岡田)
御社の社員の方の男女比はどれくらいなのでしょうか?
HPに掲載されていた対談で、女性が働きやすい環境もあると書かれていました。塗装や建築関係の企業は男性が多いイメージですが、その中でどのように女性が働きやすい環境作りを進めたのでしょうか?

(柏原社長)
建設業界の男女比は男:女が9:1とか8:2と言われています。その中で当社は7:3程度であり、建設以外の事業を行っているグループ会社も含めると、6:4くらいです。同じ規模の建設会社と比較すると、女性はかなり多い方だと思います。

でも、女性の為に特別に何かをしている訳ではないんです。”女性の為に”と言い始めたら、”男性の為に”も考えなければなりません。

当社では男女関係無く、実力を発揮できる人を採用しています。産休や時短といった基本的な制度はもちろんですが、個別の面談を行い、各々に合った働き方も提案しています。

日本では、まだまだ男性の育児休暇取得率は低く、出産・育児で多くの休暇が必要になるのは女性です。その違いは受け入れて、男女関係なくみんなが働きやすい環境を意識して、働いてもらっています。

(高石)
カシワバラコーポレーションでは、建築行のIT化を推し進めているとおきしましたが、今後もどんどん進めていきたいと考えていますか?

(柏原社長)
今の社会ではテクノロジーは必要不可欠であり、インフラになっています。これまでの建築業界は天災や資材トラブルに見舞われると、人をたくさん集めることでなんとか乗り越えてきました。しかし、今の人手不足でそうはいきません。

人で誤魔化してきた部分をテクノロジーに置き換えようと推進しています。例えば、資材を高速道路で運送してクレーンで組み立てようとすると、多くの時間とお金が必要です。そこをドローンに置き換えることで効率化と精度アップに繋げることができます。

建築業界でテクノロジーを進める意味は大きいです。

また、当社では建設業界に特化したVC(ベンチャーキャピタル)のファンドを活用して、若い起業家に資金をサポートすることで、よりよいテクノロジー導入に貢献していきたいとも考えています。

(高石)
テクノロジーの進化は、海外でも進めたいとも考えていますか?

(柏原社長)
もちろん進めたいと考えています。その中でも当社で注目している国はASEAN諸国、台湾、ミャンマーなどです。

アジア圏は日本も含め、アメリカと比較するとまだまだテクノロジーでは遅れています。我々が今持っているノウハウ、技術をこのエリアで活かして挑戦していき、アメリカにも勝てるような武器を探していきたいと考えています。

例えば、ミャンマーは日本に比べれば人手がたくさんあります。しかし、人手だけあれば良いという訳ではなく、もっと成長するためにはテクノロジーが必要です。テクノロジーを活用することでコストを下げ、肉体労働や危険な仕事を減らしていけば、もっと多くの人材が集まります。

「海外でも」というよりは、日本も含めた世界の遅れている市場をターゲットとして活性化させたいです。

(高石)
最後に、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

(柏原社長)
私は新卒入社にこだわる必要はないと考えています。もちろん新卒で良い会社に入ることができれば素晴らしいです。ですが、妥協して自分のやりたいことができない会社に入る必要はありません。

むしろ最初の5年くらいを海外で過ごし、とんでもない経験をすることも悪くはありません。そうすると自分の固定観念を壊すことができます。

新卒入社かキャリア入社かは関係ありません。みんなと同じレールの上を走るのではなく、自分だけの道を切り開いて下さい!

インタビューは、ここまでです。


インタビューの感想

(高石)

(岡田)
「何が出来るかを考える」というお話が非常に印象的です。私自身、就活を控えていて「あれをやらなきゃ」、「これもやらなきゃ」と焦っていました。このような概念を捨てて、何が出来るのか、何をしたいのかを考えようと思います。どこにでもいけるぜ!という心意気でいたいです。

この記事は私達が担当しました

  

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