
こんにちは!
ビズキャンプラス学生キャスターの牧田未来です。
今回は、株式会社スーパーワームの代表取締役の古賀勇太朗さまへインタビューをさせていただきました!“食”と”エネルギー”のサステナビリティの実現を目指し、「スーパーワーム」という昆虫を使ってエネルギー業界に革命を起こす「株式会社スーパーワーム」。AIと最先端の技術で、世界初の事業を展開する会社です。
今回のインタビューでは、古賀さまの多様なご経験から、物事の考え方や意思決定に関してのお話がたくさん詰まっていますので、進路に悩まれている方や、決断に迷いを持っている方はぜひご覧ください!
社概要
会社名 株式会社スーパーワーム
代表 古賀 勇太朗
住所 宮崎県 西都市 三宅 7134-1
設立年月 2023年5月
事業内容 スーパーワームを活用したタンパク質粉末、バイオ燃料、有機肥料
の製造事業
URL 株式会社スーパーワーム
インタビュー
それではインタビュースタートです。

(牧田)
はじめに、ビズキャンプラスの読者へ事業内容を教えてください。
(古賀さん)
株式会社スーパーワームは、宮崎県のスタートアップです。「スーパーワーム」という、最も成長効率が高いと言われる昆虫を大量に養殖しています。「スーパーワーム」は、油を蓄える性質があるので、それを絞り原料油を作り、バイオ燃料の原料油として販売する事業を行っています。
バイオ燃料は、生物由来のサステナブルな燃料で、現在、地球温暖化や石油が枯渇する可能性がある中で、世界的に大きなニーズが期待されています。特に、航空業界では、2030年までに全航空燃料の10%をバイオ燃料(バイオジェット燃料)に置き換える必要があります。これは、世界各国に課される義務でもあります。燃料は人間が生きていく上で必要なものであり、エネルギーがなくなったら本当に人間は生きていけません。車が電動化に変革しつつある中、トラックや船、飛行機、農機具といった大きなモビリティに関しては、バッテリー重量の問題などで、電動化が進まないという現状があります。
それに対して、私たちはサステナブルな燃料を作り提供することで、世界一の企業を目指しています。
(牧田)
多くの昆虫がいる中でスーパーワームに着目された理由は何ですか。
(古賀さん)
スーパーワームという昆虫は、今まで世界的に養殖されていたミルワームという昆虫の大きいサイズのものです。ただ、密集状態だとサナギにならないという特徴があり、これまでは1匹ずつ人の手で小分けにしなければならず繁殖が難しいという特徴がありました。そこで、密集状態でもサナギにできる技術を開発し、世界で初めてスーパーワームの大量生産に成功しました。スーパーワームは成長スピードも昆虫の中ではトップレベルで、油の含有率もトップレベルです!スーパーワーム以外を選ぶ余地はありませんでした。
(牧田)
事業を行う上で大切にされていることを教えてください。
(古賀さん)
一番はリスクを取ることだと思います。実は日本人はリスクを取るのをためらうような遺伝子を持っていて、リスクではないこともリスクと捉えがちです。見せかけのリスクに囚われず挑戦していくことが一番重要で、「羞恥心を最大化する」ことが大事だと思います。
「羞恥心を最大化する」ことを中間ゴールにすることによって、「恥ずかしいから挑戦しない」ではなく、「恥ずかしいから挑戦する」という意思決定ができ、大きな成果を短期間で掴めると、経験則から感じます。
(牧田)
AIを養殖環境の分析だけでなく、情報分析や意思決定のシーンなど様々な場面で活用していらっしゃると伺いました。AIと聞くと、分析の面で利用するイメージが強かったため、意思決定の支援でAIがどのように役に立っているのか興味を持ちました。意思決定の面でAIを活用していく上でのメリットを教えてください。
(古賀さん)
ChatGPTの4.5を使っている人はご存じかもしれませんが、もう既にAIは人間の知能を超えています。情報をすべて吸収させることで、社内のコミュニケーションが増えたり、不明点をAIに質問することで解決させたりと無駄なコミュニケーションが減りました。
(牧田)

AIに詳しい古賀さんがおすすめする日常生活の中でのAI活用方法はありますか。
(古賀さん)
AIはあらゆる場面で使えると思います。実際にメールを書く時や、リサーチの時などあらゆる場面で頭の中に疑問が浮かんできた時点でAIを使っています。既にAIは人間より知能が高いので、自分で考える必要はないと思います。AIを自分の補佐や、師匠みたいな形で認識して何でも聞くことが大事だと思います。使おうと考えるのではなく、教えてもらう姿勢でAIに常に聞いてみてください。
(牧田)
古賀さんのゴールについて教えてください。
(古賀さん)
世界一の企業になることです。圧倒的な世界一をゴールにしていて、世界を大きく変えるような、そして人類史に名を刻むような大きな事業をしたいです。それには、世界一になることを本当に信じ切ることが大切だと思っています。CEOが信じ切れてないことを、社員やチームで成し遂げられないと思うので、自分が本当に世界一になると信じて挑戦を進めています。
(牧田)
タイを拠点にゲーム配信アプリの開発に取り組んだ後に、世界旅行に行かれ、御社を設立されたとのことですが、設立までの心境の変化を教えてください。
(古賀さん)
実は世界一周旅行をする直前にガンを患い、25歳という年齢で死を覚悟しました。今は完治していますが、ガンを経て一度失いかけた命だったけれど、もう一度神様に生きるチャンスを与えられたので、この命を使って世界の人々の役に立ちたいという思いを強く持つようになりました。
(牧田)
世界旅行はどのくらいの期間、どのような国を訪問されたのですか。
(古賀さん)
4ヶ月間で、中南米やヨーロッパ、東南アジアを中心に回りました。現地の人々と触れ合い、人々の温かさや冷たさを感じ、改めて世界には本当に色々な国があると実感しました。その間にウクライナ戦争が起こったりと、世界旅行中に学んだ経験から、食やエネルギーなどのサステナビリティが課題であると強く感じました。それが、現在の事業の立ち上げのきっかけにもなっています。
(牧田)
多様なご経験をされた古賀さまからビズキャンプラスの読者に「大学生活を有意義に送るためにはどのような行動をすべきか」アドバイスをお願いします。
(古賀さん)
まず、アルバイトはお勧めしません。インターンは社会経験になると思いますが、アルバイトは多くの人がしているからこそ、自分の希少性には繋がらないと思います。それより世界の人々と関わり自分の視野を広げてみてください。世界を知れば日本のポジションが俯瞰で見えてくると思うので、そのような経験はお勧めです。
(牧田)
古賀さんが大学生活を送られていた中でやってよかったことはありますか。
(古賀さん)

勉強です。体験、世界旅行なども含めて勉強と捉えてほしいのですが、色々な会社の社長と話してみるなど視野を広げる経験が良かったと思います。そしてプログラミングと英語の勉強を当時一生懸命頑張っていたことも良かったです。どちらも広い意味での勉強で、勉強することは大学生の仕事だと思うのでやっておくべきだ思います。
(牧田)
進路に悩む読者にアドバイスを頂戴したいです。
(古賀さん)
「一度きりしかない人生」とよく使われる言葉ではありますが、まさに「一度きりしかない人生」をどう送るか、しっかりと考えた方がいいと思います。自分がこの世に生まれてきたからには何か大きなことをやってみる。そして、人類の進化に寄与するようなことをやるのは、自分がこの人生を生きたという非常に良い形になると思います。
特に日本は、そういうことをしない学生が多いので、少し挑戦するだけで本当にレアな人材になれると思います。意思決定の際には打算的な考え方や妥協ではなく、本当にやりたいことをやるべきですし、「一度きりの人生」を後悔のないように生きてほしいなと思います。
インタビューを終えて
(牧田)
古賀さんのお話から事業に関することだけでなく、考え方についても深くお伺いすることができ、エネルギー業界やAIの現状、そして挑戦すること、信じ切ることを大切すべきだと学び、とても勉強になりました。特に、「羞恥心を最大化する」という言葉が印象的でした。一度きりの人生を悔いなく終えられるようにたくさん挑戦していきたいと強く感じました。古賀さん、改めまして本日は貴重なお話をありがとうございました!
以上、株式会社スーパーワーム代表取締役の古賀さまのインタビューでした!
次回もお楽しみに!
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