「思いやりや感謝の気持ちをつなぐ」 株式会社ハーモニック 代表取締役社長 柄沢利文様インタビュー

今回は、新潟県三条市の地元産品である金物製品から始まり、繊維、陶器、食品なども取り扱うギフトの総合商社として、カタログギフト業界トップクラスの年間900万人もの利用者数を誇る株式会社ハーモニック 代表取締役社長 柄沢利文様にインタビューさせていただきました。(※新型コロナウイルス感染症対策を講じ、オンラインでのインタビューとなっています。)

会社概要(2022年2月現在ホームページより)

社名:株式会社ハーモニック
代表取締役社長:柄沢利文
設立:1954年
従業員:906名(令和3年5月末現在)
住所:新潟県三条市北入蔵3-10-20
事業内容:選べるカタログギフトの企画提案から商品発送、アフターフォローまでのシステム管理。法人ギフト、セールスプロモーション、各種キャンペーン企画提案から運営管理・冠婚葬祭ギフトの総合企画販売
URL:https://www.harmonick.co.jp/company/

インタビューはここからです!

(稲葉)
事業内容について教えてください!

(柄沢社長)
結婚式の引き出物などに幅広く利用いただいている、選べるカタログギフトの企画、制作、販売、物流まで一貫したサービスを提供しています。年間900万人の方にご利用いただいています。お客様の「ありがとう」や「おかげさまで」といった気持ちを橋渡しするお仕事を行っています。

(稲葉)
以前は、様々な現物商品を取り扱う総合商社だったとのことですが、どのようなきっかけでカタログギフトを展開させてきたのですか。

(柄沢社長)
40年ほど前から、お祝い事の贈り物を贈ったりお返しをしたりするギフト商品について、現物の商品そのもの、たとえばテーブルウェアや石鹸、洗剤などの日用品を取り扱ってきました。しかし、贈り物をもらってもそのまま使用せず押し入れにしまっておくという豊かな時代にもなってきました。生活スタイルが多様化し、選択の自由も出てきました。人の好みが様々になっていった中で、欲しいものを自分で選べるというお客様のニーズに合わせたいと思い、30年ほど前から選択の自由のあるカタログギフトを展開させてきました。

(稲葉)
カタログギフトを提供する中で、こだわっているポイントを教えてください。

(柄沢社長)
商品サービスを提供する以前として、ギフトというものは、人生におけるけじめのときに使われるものだと思います。結婚式や出産祝いなど、人生においてめったにない大切な機会に贈られるケースが多いです。商品やパッケージの上にお名前とお祝いをのし紙に書いてお渡しする文化がありますが、お客様にとっては一生に一度の贈り物、お返し物になります。お客様とお客様の間に立って思いやりや感謝の気持ちを繋いでいく、気持ちをお預かりし、お届けする、というミッションと捉えて大事にしています。カタログギフトの商品性という以前に、間違いのない仕事をしていくということに特にこだわっています。

(稲葉)
カタログギフトはどのくらいの種類の展開がされているのですか。

(柄沢社長)
2000円からおよそ10万円まで17タイプくらいまでの価格帯にわかれています。また、用途別、企業とコラボレーションしたカタログギフトなど合わせて約400タイプあります。様々な生活スタイルや予算に合わせたカタログギフトを展開しています。

(稲葉)
思い入れのあるカタログギフトはありますか。

(柄沢社長)
どのカタログギフトも精魂込めて作らせていただいています。その中でも特に出産祝い用のカタログギフトには思い入れがあります。10年ほど前に子どもを授かり、いろいろな方にお祝いを贈っていただきました。現金を頂くことも多かったです。そのような中で、出産祝いでも選べるギフトがあればいいなと思い、出産祝用のカタログギフトを作りました。こちらのカタログギフトは現在年間10万人ほどのご利用があり、喜んでいただけていると実感している大変かわいいカタログギフトです。

(稲葉)
自分の体験や経験からギフトが作られることもあるということですか。

(柄沢社長)
東京と本社に商品企画部というグループがあります。特別な資格や見識を持っていなくても、テレビや雑誌で見かけたもの、新しくオープンするお店など、身近な生活の延長線上からこんなものがあったらいいなというものを実現していきます。自分の好きなものをカタログに採用して実績につながっていくのも商品企画部の醍醐味です。

(稲葉)
今後どのような方にカタログギフトを利用してもらいたいですか。

(柄沢社長)
以前は冠婚葬祭や人生の節目の場面で使われる方が多くいらっしゃいました。昨今ではそれだけでなく、株主優待制度への利用なども増加しています。コロナ禍で医療に従事されている方、出産で育児をされている方、その他困っている方や頑張っている方に行政からプレゼントされるカタログギフトもお手伝いさせてもらっています。そのような場面で経済的側面支援としてご利用いただきお役に立てれば嬉しいです。

(中津川)
HPを拝見させていただいたのですが、御社が業界トップクラスである理由として「お客様の気持ちの移り変わりをお聞きすることができたから」と仰っていました。普段どのような形でお客様のお気持ちやニーズを汲んでいらっしゃるのでしょうか。

(柄沢社長)
直接お客様にカタログを売ることはほとんどないです。ですが年間900万人くらいのお客様にお使いいただいているため、平均すると1日約800件ほどの色々な問い合わせや商品の到着日の変更のご連絡をいただきます。また場合によっては1日20件から30件ほど商品に関するお問い合わせやお声をいただくことがあります。そのようなお声をすぐに商品企画部と品質管理の部署に共有することで商品開発や品質向上に生かしています。

(川村)
冠婚葬祭は人によってはあまり多くないようにも思うのですが、興味のあるお客様からはどういったニーズや要望を聞くことが多いですか?

(柄沢社長)
そうですね(笑)そんなに多く経験することではないが故に贈り物をする際のマナーやしきたりを確認したいという声をよく耳にします。実際㏋の問い合わせでも相場やお返しをする時期といった類の質問が多いです。地域によっても贈り物の文化も少し違う場合もありますし。なので、私達としてはただ物を買っていただくというだけでなく、そういったところまでサポートをして、喜んで頂きたいと考えています

(川村)
地域差というのは、どういったことがあげられますか?

(柄沢社長)
特に印象に残っているのは、西日本の地域の方がそういった贈り物の風習は盛んな傾向にあります。また、温かい地域や寒い地域かによっても風習は大きく変わってきます。

(川村)
続いて、お客様からの反響などで特にうれしかったことや印象に残っていることをお聞かせください。

(柄沢社長)
体験型ギフトを内では取り扱っていまして、そこでの反響がやっぱり嬉しいですね(笑)具体的には旅行やレストラン・エステ・乗馬クラブなどです。物としてではなく、体験を買ってくださったお客様からの嬉しいお声がけは励みになります。また、印象に残っているエピソードだと、とある結婚式を挙げられた女性のお母さまからお手紙を頂いたことがございまして。娘は学校を卒業してからというもの同級生と、中々会えず距離ができてしまっていたが、結婚式での贈り物を機にまた関係性が縮まりみんなで一緒にエステを体験。そういった素敵な時間を作るきっかけを与えてくださってありがとうございましたという内容でした。そういった人間同士の結びつきを手助けできたと実感できたと感じる瞬間は特に嬉しいですね。

(川村)
カタログギフトが人と人との繋がりを強めるというエピソードはとても感動的ですね!ただ、今と昔とでは時代の変化なども激しいと思うのですが、カタログギフトなどにおいては、そういった違いは感じられていらっしゃいますか?

(柄沢社長)
実はそういった変化はこの業界ではあまりないんです。結婚式での贈り物やしきたり、相場観などは経済事情などの左右されるものではないんです。贈り物を選ぶのは奥様層が多いというのも昔から変わりませんね(笑)具体的には、お肉や明太子、梅干しといった赤いものは昔からの定番です(笑)強いてあげるとすれば、コロナ禍の影響もあって実用的な収納ケースなどの物が売れるようになったこと、逆にビジネスバッグなどが売れなくなったという感じですね。

(川村)
売れる商品が少し変わっただけで、マナーや風習はあまり変わらないんですね。

(川村)
現在新潟県に本社拠点を構え、東京や大阪などに支店を置かれているとのことですが、主要都市ではなく新潟県を拠点に置くことのメリットはどういったことが挙げられますか?

(柄沢社長)
新潟県に拠点を定めたというよりは、元々発祥が新潟県であったという感じですね(笑)私自身生まれも育ちも新潟県ですし(笑)メリットというところでいうと、コストの面で削減できるという点ですね。様々な商品を扱う以上、たくさんの倉庫や管理体制、人員が必要になってきます。そういったバックオフィスが非常に重要になってきます。こうしたバックオフィスを都市部で稼働させようとすると土地の相場や人件費などコストが高くなってしまいます。また、災害や緊急時に備えて数年前から滋賀や岡山にもバックオフィスを立ち上げました。主要都市が機能停止してしまっても、こうして地方にも拠点を構えておけばいつでも迅速な対応ができるというのもメリットの一つです。

(川村)
そうした取り組みが結果的に地方創生に繋がってほしいとお考えでしょうか?

(柄沢社長)
生まれ育った地元ですから勿論です(笑)新潟にはお世話になった親類や知人、同級生が沢山いますので、そういった人たちにも貢献していきたいと思っています。また、雇用面ももちろんですが、地元燕三条には生活用品メーカーさんが沢山あります。もっともっと、地元商品の魅力を全国に伝えていきたいと思っています。

柄沢社長ご自身について

(中津川)
これまでのお仕事の中で一番やりがいを感じた瞬間を教えてください。

(柄沢社長)
能天気な方なので何でもやりがいを感じています(笑)社員が自発して協力し合って仕事そのものの成果を上げた時は何より嬉しいです。経営者としては縁あって同じ方向を目指す社員と一緒に仕事をしています。そのため、社員そのものがどう会社を考えているのかは経営にとってはとても大事なことです。例えば「うちいい会社です。でももっとこうしていきましょう!」と言ってもらえるような会社でありたいですし、それを言ってもらった時はまだまだできるなと勇気をもらえる瞬間です。会社の文句を言ってくれる人大好きです(笑)

(中津川)
これまでのお仕事の中で一番ご苦労を感じた瞬間を教えてください。

(柄沢社長)
苦労も楽しいって思えるタイプなのであんまり苦労を感じたことはないです(笑)通りすぎれば苦労にならないです。ただ一貫して思うのは会社そのものはそれぞれ意見や得意なことが違う人の集まりです。合う人合わない人がいることは普通です。ですがその代わり皆さん持っている強み弱みを上手に補い合いながら同じ方向を向いて進ませていくことが会社の原動力そのものだと思います。色んな人の気持ちを一つにしていくことが一番大変なことだと毎日思っています。

(中津川)
新潟の一番の魅力は何であるとお考えでしょうか。

(柄沢社長)
コンテンツという観点から言うとやっぱり「食」です。個人的な好みを含めてお酒です。県内およそ90蔵くらいの酒蔵さんがあります。お酒好きにはたまらない県だと言ってもらいます。私もお酒大好きです。おいしいお酒、お米、お魚、食べ物が新潟の一番の魅力です。また、この冬はそれほどですが寒い冬に耐える我慢強い県民性は手前味噌ですが自負しているところです。

(中津川)
地域の企業様との繋がりを大切にされているのでしょうか。

(柄沢社長)
昨年の末の決算は売り上げが約460億円です。仕入れ値金額だけでも約300億円に上っています。このうちの約20%を燕三条のキッチン用品やテーブルウェア、金物や食品を扱うメーカーさんが占めています。意図的にというわけではないですが新潟の商品が非常に人気のために地域の皆様には少しは貢献をさせていただいているのではないかと思っています。

(中津川)
どのような学生を求めていますか。

(柄沢社長)
経理やWEB開発などの情報システム部は多少の専門性が必要ですがそれ以外の仕事は特別な技能はほとんど求めていません。ですが、学生さんにもいつもお伝えしているのですが「素直な方」であったら良いなと思っています。素直さ以上に生きる術はないと思っています。素直に挨拶が出来たり、教えてもらう姿勢や嘘をつかずに謝れたり、相手を尊重できるなどたいしたことではないかも知れませんがそのような方と一緒に働きたいと思っています。補足ですがPCのスキルは最低限持っていて欲しいなと思います。

今後について

(川村)
これから事業を展開されていくうえでの目標や展望をお聞かせください。

(柄沢社長)
数字だけの目標でいうと、来期は売上524億円を達成させるという目標があります。ただ、だからと言って数字だけを重視するつもりはありません。私達のミッションは「人と人との間に立ち、思いやりや感謝の気持ちを繋ぐ」といったものになります。こうしたミッションに基づいて、これからも人と人との間を繋ぎ、幸せにするお手伝いを追求していきたいと考えています。他には、従業員が今までよりももっと働きやすい、活躍しやすい環境を作って従業員の幸せも追求していきたいです。そうすることによって、自分達の会社を今よりもっと誇れるような会社にしていきたいです。

最後に、将来を見据える学生にメッセージをお願いします。

(柄沢社長)今の学生はコロナ禍等の影響もあり、不安定な学生生活を余儀なくされたと思います。ただ、いつの時代も変わらずに大切だと思うことが、自分自身で考えて決断、選択をし、それに対し責任を持つことだと思います。それが社会人として踏み出す第一歩だと思います。

インタビューを終えた学生キャスターの感想

(川村)
柄沢社長が仰っていた、贈り物を手配するこの仕事は、お客様にとって一生に一度あるかないかの幸せを左右するもの。だからこそ、こちら側の都合でお客様に迷惑をかけるわけにはいかないし、そういったことは許されないといった気持ちで社員たちは日々仕事をしているという言葉を受け、仕事に対する臨み方やプロ意識の重要性を学びました。また、それ以外にも、柄沢社長のように周りへの感謝の気持ちを自分が持つことで、初めて他人を幸福に出来るのだと思いました。今の自分があるのは周りのおかげであるという意識を忘れずにこれからも励んでいこうと思いました。

(中津川)
お客様の声と社員の方々の声をとても大切にされている会社であると知ることができ、大変魅力を感じました。日々届くお客様のご要望を社内で共有し、商品開発に生かしているというお話から社会のニーズを的確に捉え、変化をし続ける会社であるとの印象を受けました。また、インタビューをさせていただく中で柄沢社長の温かくて素敵なお人柄を終始感じました。やりがいやご苦労を感じた瞬間をお伺いした際に「どのような時でもやりがいを感じ、苦労も楽しいと思う」と仰っていました。そのようなお人柄だからこそ、業界トップクラスの地域に愛される会社を経営されているのだと思いました。私も挑戦を恐れずに成長し続ける人でありたいと感じました。

(稲葉)
「選べるカタログギフト」として、お客様のニーズに合わせた様々なカタログギフトが展開されており、大変魅力を感じました。お客様からの意見や要望をメーカーの方とも共有しながら進めていらっしゃるというお話を聞き、カタログギフトの向上のために様々な工夫が凝らされていることがわかりました。一生に一度の大切な瞬間を素敵なギフトでより楽しいものにしてほしいという柄沢社長のお考えがとても響きました。私も一つひとつの活動に意義を見出し、より充実したものにしていきたいと感じました。

この記事は私達が担当しました

  

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