社会の好奇心を、ドライブする|株式会社10 佐藤尊紀様 インタビュー

こんにちは!ビズキャンプラス運営の畠中です。

今回は、「社会の好奇心を、ドライブする」を掲げ、生活者と企業をリサーチで深くつなぐ価値共創コンサルティングを展開する、株式会社10 代表取締役 佐藤尊紀様へのインタビューです!
業界最前線のお話から、起業に至るまでの経緯や学生へのメッセージまで、幅広くお話しいただきました。

「マーケティングリサーチ」「コンサルティング」「価値共創」「ブランド戦略」等に興味のある方、必見です!

会社概要


 会社名:株式会社10(テン)/ 10 Inc.
  代表:佐藤 尊紀
 所在地:東京都中野区東中野1-30-15 スペースM B111
設立年月:2018年5月
事業内容:コンサルティング事業、リサーチ事業、SaaS事業、アプリ事業、地方創生事業、イベント事業、レンタルスペース事業、飲食事業、キャンプ事業
  URL:https://10inc.co.jp/

インタビュー


(福田)
事業内容について教えてください。

(佐藤さん)
メイン事業は、業界的に言うとインサイトと呼ばれるリサーチ領域です。人の深層心理や本音、その人自身も気づいていないような感情を捉えて、それをベースに企業やブランドの商品開発・コミュニケーション戦略、あらゆる意思決定のご支援をするコンサルティングをしています。
それ以外にも、クラフトビールバーやキャンプビジネスといったリアルのコミュニティ事業や、オンラインコミュニティ事業も展開しています。リアルとオンライン、両方のコミュニティを連動させてシナジーを生んでいくのが、私たちの事業の特徴です。

(福田)
「価値共創」というキーワードに注目したきっかけはありますか?

(佐藤さん)
昨年、日本マーケティング協会(JMA)が30数年ぶりにマーケティングの定義を更新しました。従来は、「企業側から一方的に働きかけるもの」でしたが、「双方向のやり取りの中から価値を生み出していくこと」という方向に変わったんです。
価値共創とはまさに「一方通行ではなく、一緒に作っていこう」ということなので、そのトレンドと自分の考えが一致した、というのが着目のきっかけですね。

(福田)
価値共創を実現するうえでの課題はありますか。

(佐藤さん)
大きく2つあります。
まず企業側です。従来型のアプローチで何とかしようと考えている企業に対して、それではもう通用しないことを理解してもらう必要があります。
もう一つは消費者側ですが、今は娯楽や選択肢があふれていて、人々はとにかく忙しい。そんな中で企業に向き合うように、消費者の意識を根付かせなければなりません。
企業と消費者、両方の意識を変えていかなければならない、そこが難しいところですね。

(福田)
ホームページにあった「MROC」についても教えてください。

(佐藤さん)
MROCは「マーケティング・リサーチ・オンラインコミュニティ」の頭文字を取ったマーケティング手法で、Facebookのようなオンライン空間をコミュニティ化し、継続的にやり取りをすることでリサーチを行います。

通常のアンケートは一問一答して終わりですが、MROCは1週間、1ヶ月、長い時には3年以上にわたって交流し続けます。その中で、従来手法では得られなかった深いインサイトや、生活者の行動の背景・文脈がリアルに見えてくるんです。
海外では非常に普及している手法ですが、日本ではまだ浸透していません。前職のKDDIで活用した経験から強い有用性を感じていたので、独立時にこれを自社でやろうと決めました。今は国内で一番リードしているという自負があります。

(福田)
実際にMROCを利用されたクライアントからはどんな声が届いていますか。

(佐藤さん)
「従来のリサーチでは得られなかった深い顧客理解ができた」「消費者の背景や文脈がリアルに見えたことで、商品開発や広告制作に直接活かせた」という声が多いですね。
また、常に消費者とつながっている環境なのでタイムリーにリサーチができ、「意思決定のスピードが上がった」というご評価もいただいています。

(福田)
起業のきっかけについても教えてください。

(佐藤さん)
実家が自営業だったので、子どもの頃からもう「仕事=起業するもの」という感覚がありました。学生時代から企業スポンサーをもらってイベント企画したり、20代前半で一度個人事業主を経験したりもしました。ただ、スキルや経験が足りない状態で独立しても意味がないと気づいて、一度コンサルや広告代理店で修行をし直しました。
リサーチという領域で起業しようと決めたのは、この領域が日本で過小評価されている一方で、人のリアルを理解して価値に変えていくという、本質的な仕事だと強く感じていたからです。魅力を感じる仕事でしたし、国内のリサーチ文化をもっと良くして、社会に貢献したいという思いがありました。

(福田)
起業してから今日まで、特に難しかったことはありますか。

(佐藤さん)
めちゃくちゃあります(笑)でも、基本的には楽しいです。
「いいサービスさえ作れば、実力さえあれば仕事がくる」というのは幻想だと痛感しましたね。競合は無数にいますし、クライアント候補の方々はそもそも自分たちのことを知らない。その中で認知を上げ、想起してもらい、納得してもらい、受注につなげる。当たり前のことではあるけれど本当に大変でした。良いものを作ることと、それを届けることは別だというのを改めて実感しています。

(福田)
組織づくりにおいて、価値共創を体現するために意識していることはありますか。

(佐藤さん)
うちはリサーチャーやコンサルタントなど、職人気質の人が多いんです。個々の専門性を尊重しながら、チームとして成果を最大化するバランスを大切にしています。
共創は一人ではできないので、「本人すら気づいていない可能性」や「個人には見えていても組織として捉えられていないこと」を、お互いがポジティブに出し合える環境を作ることが重要だと思っています。

(福田)
メンバーとのコミュニケーションで大切にしていることはありますか。

(佐藤さん)
まずリスペクトすることは絶対条件ですね。ただ優しくすることではなく、本当にその人の未来にとってプラスになるかどうかを考えた上で、時に厳しく向き合うことも必要です。
本当の意味での相手への尊重とは何かを考えないと、意味がないと思っています。

(福田)
学生時代はどのように過ごされていましたか。

(佐藤さん)
勉強はあまりしていなかったですね(笑)、とにかくいろいろな経験を積もうとしていました。
就職活動を意識し始めた頃、やりたいことが全く見えなくて、オーストラリアに無人島がたくさんあることを知ったその日のうちに、親に電話して留学することを決めました。

現地では語学学校に通いながら、中古車を買ってテントを積み、3ヶ月かけてオーストラリアを旅して回ったり。企業スポンサーをもらって大規模なイベントを企画したり、ギターで弾き語りをしたり、キャンプや釣りをしたり。
いろいろなことをした経験が、今の仕事の根っこになっていると思います。

(福田)
今後の展望をおしえてください。価値共創は今後どのような方向に広がっていくでしょうか。

(佐藤さん)
価値共創は業界を問わず広がっていくと思っています。むしろ、価値共創に取り組まない企業はやっていけない時代になるんじゃないかと。価値共創とAIをいかに組み合わせられるかが、これからの企業の分岐点になると考えています。

展望としては、テクノロジーと人の掛け合わせをさらに追求したいですね。これまでのリサーチビジネスは「人の能力」で成り立ってきましたが、そこにテクノロジーを掛け合わせることで、うちにしかできない強みが生まれると確信しています。人だけでもテクノロジーだけでもなく、その掛け合わせに大きな価値があるはずです。

(福田)
最後に、コンサルティングやマーケティングに興味のある学生へメッセージをお願いします。

(佐藤さん)
とにかく、普段会わないような人たちと積極的に会ってほしいですね。
異なるコミュニティや国籍の人、企業の人など。インターンシップでもいいですし、バイト先の店長のさらに上の方と話す機会を作るだけでも、すごく学びがあります。
自分から飛び込んでいく姿勢が大事かと思います。

インタビューを終えて


(畠中)
マーケティングという言葉の定義が改訂されるほど、その概念が大きく広がっていることを改めて実感しました。価値共創はすでにトレンドを超えて、就活市場でもその考え方が浸透してきていると感じます。どんなスキルを持っているかだけでなく、どんな経験をして、どんな人柄で、価値を発揮できる可能性で採用を判断する企業が増えている。まさに今日のお話からその変化を感じました。

(福田)
経営学部に通いながら、授業ではなかなか触れられない考え方を学べた貴重な時間でした。これからの学生生活、あと2年しかないですが、いろんな人と関わって、いろんな価値に触れて、自分からもっと多様な人と関わっていきたい、そして新しい自分に出会っていきたいと強く思いました。

佐藤さん、貴重なお話をありがとうございました!

 

以上、株式会社10代表取締役 佐藤尊紀様へのインタビューでした。次回もお楽しみに!

この記事は私達が担当しました

  

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