地域に根ざした事業承継の最前線!|株式会社ライトライト 齋藤 めぐみ 様 インタビュー

こんにちは!
ビズキャンプラス運営の泉田です。

 今回は、株式会社ライトライトの取締役COOの齋藤 めぐみ様へインタビューをさせていただきました!「地域に、光をあてる」ことを目指し、オープンネーム事業承継「relay(リレイ)」を運営している「株式会社ライトライト」。
 今回のインタビューでは、事業承継の印象的なエピソードから、齋藤様の学生時代の過ごし方、地域への熱い思いと、学生への温かいメッセージに迫ります!

会社概要


会社名   株式会社ライトライト
代表取締役 齋藤 隆太
住所    宮崎県宮崎市橘通東4丁目7番28号 TOKIWA30ビル2階
設立年月  2020年1月
事業内容  オープンネーム事業承継「relay(リレイ)」の運営
URL    株式会社ライトライト  

インタビュー


それではインタビュースタートです。

(垂見)
ビズキャンプラスの読者に向けて、事業内容を簡単に教えてください。

(齋藤さん)
私たちは地域の小規模事業者さんの後継者探しをお手伝いする、事業承継のマッチングプラットフォームを運営しています。特徴的なのは、「オープンネーム」という手法を取り入れている点です。

 

(垂見)
「オープンネーム」とは具体的にどのようなものですか。

(齋藤さん)
 一般的な事業承継では、名前を伏せて金銭的なマッチングを進めることが多いのですが、私たちは最初から、事業内容、地域の特徴、承継を希望する方の人柄、後継者を探す理由などを全てヒアリングし、記事にして公開します。「この事業を継ぎたい」という人から応募をいただく方法で、この業界ではかなり革新的なものです。
 これまでの「クローズ」なやり方だと、規模が小さくても黒字で、お客さんもついていて、地域になくてはならない事業でも、売り上げが何億もあるわけではないために、後継者が見つからずに望まない廃業をしてしまうケースが非常に増えていました。そうした事業者さんたちは、思い切って情報をオープンにした方がメリットもあるのではないか、と考えたのがきっかけです。

 

(垂見)
事業を始めたきっかけについて教えてください。

(齋藤さん)
もともと当社の代表が地域関連の事業を以前から続けていました。もっと地域に踏み込んでいきたいと考えた時に、宮崎において、地域の喫緊の課題として後継者不足や廃業が止まらない状況がありました。なぜ廃業が減らないのか、止まらないのかを調べると、クローズの仕組みがあることを知り、それならオープンでやってみようか、と始めたのが最初のきっかけです。

 

(野地)
特に事業承継が必要だと感じる産業や職種はありますか?また、事業者の方々の背景やストーリーを重視して紹介されている理由を教えてください。

(齋藤さん)
廃業しない職種というのはほぼないと思うので、全業種だと思います。特に多い業界としては、飲食店や卸売業です。ストーリー性を大切にしている理由は、小規模事業者の場合、その地域にどう根付いているか、その地域にとってどのような価値を発揮しているかという点が非常に重要だからです。まずはその特徴を出していこうという考えから、このスタイルになりました。

 

(野地)
印象に残っている事業承継のエピソードがあれば教えてください。

(齋藤さん)
 宮崎県高原町のパン屋さんの事例です。地元の小さなパン屋さんでありながら、ファンが非常に多いところでした。そのパン屋さんの募集記事を、たまたま千葉の本屋さんで立ち読みした宮崎出身の方がいました。その方は昔からそのパン屋さんのファンで、いつか自分でパン屋さんを持ちたいという夢を持っていた方です。記事を読んで、「ここがなくなるくらいなら自分が継ぎたい」と、家族4人で宮崎に戻り、そのパン屋さんを継ぎました。この出会いはかなり運命的な出会いだと思いますし、オープンでなければ決して起きなかった出会いだと思います。

 

(野地)
その後、パン屋さんはどうなりましたか?

(齋藤さん)
今は綺麗におしゃれにリノベーションされ、予約の取れない大人気店になっています。お客さんの9割が町外、県外からで、その町自体に8,000人くらいしか人口がいない中で、そのお店を目当てにどんどんお客さんが来ています。街全体が元気になり、そこから関係人口も増えました。その街では、その後1年間で8件ほどの新規創業や事業承継も生まれ、事業承継をきっかけに街自体が徐々に活気づいていきました。継いだ人の個人の夢も叶えられ、本当に「こういうことがやりたいな」と思える事例でした。

 

(野地)
事業承継後も御社と承継先の関わりはありますか。

(齋藤さん)
はい。1年に1回くらいアンケートを取り、「今どういう状況ですか」というのを全て追いかけるようにしています。私たちは「インパクトスタートアップ」として、社会課題にどれだけ寄与できているかという成果を重視しています。例えば、承継した事業所でどのくらい売上が上がっているか、街に貢献しているか、新規雇用が生まれたかなどを全て数字で出すようにして現状を把握することを継続しています。
※インパクトスタートアップ:社会課題の解決と持続可能な事業成長の両立を目指す企業

 

(垂見)
齋藤さんご自身の学生時代はどのような学生でしたか。また、卒業後の印象的な思い出や出会いはありましたか。

(齋藤さん)
 かなり元気だったと思います。ほとんど寝ずに友達と遊んだり、アルバイトも長時間したりすることが多かったです。学校ももちろん頑張っていました。「やりたいことを全部やる」みたいな学生でした。
 印象的な思い出は大学時代の寮生活です。当時、寮母の方が非常に厳しく、少し息苦しさを感じることもありました。ただ、今となっては「本当にありがたいことを教えてもらった」と感じています。あの寮での経験が、私の価値観を大きく変えるきっかけになったのは間違いありません。
  また、特に強く印象に残っているのが、新卒で入社した時の直属の上司との出会いです。その上司の働き方に今も影響を受けていると感じています。「ずっとその人の背中を追っている」ような感覚が今でもあります。新卒時代の出会いというのは、その後の働き方、ひいては人生全体に本当に大きな影響を及ぼすものだと、私自身の経験からも強く感じています。

(泉田)
良い上司に出会うために、会社を見るポイントや探すコツはありますか。

(齋藤さん)
自分が何を求めるかによってだいぶ違うと思います。大手で安定した働き方を求める人もいれば、地域のために自分たちで会社を作っていきたいという人もいるでしょう。マニュアルに沿って自分を磨くのか、出来立ての会社に入って自分で会社を作っていくのか。何をすると自分のモチベーションが上がるのか、どういう状況に置かれた時にテンションが上がるのか、という視点で会社を探してみると良いと思います。「楽しい」という気持ちがないと続きませんから。重く考えすぎず、「ダメだったらまた他の所に行けばいい」くらいの気持ちで、純粋な気持ちで探すのが良いのではないでしょうか。

(野地)
最後に、これから社会に出る学生に向けて一言お願いします。

(齋藤さん)
 時間は有限であり、特に若い時の何をしても許されるような時期には、とにかくやりたいことは全部やった方がいいと思います。もし失敗したとしても、それが全て自分の糧になって今後必ず生きてきます。学生時代は一生戻ってこないので、後悔しないように、行動することが大切です。
 最初の就職の段階で一生が決まるわけではないので、そんなに難しく考えすぎなくてもいいと思います。終身雇用の時代でもないですし、一度就職して経験を積んで、また次にやりたいことを見つけるのも一般的になってきました。まずは自分のやりたいことに飛び込んでいくことが大切です。どこまで妥協するかはあっても、後悔しない道を選ぶべきです。

 

インタビューを終えて


(野地)
本日は貴重なお話を本当にありがとうございました。まず、ライトライトさんのオープンネームで募集するという革新的な点、そして事業承継後もアンケートを取って発展状況を見守っているという姿勢に、大変感銘を受けました。革命を起こそうとするその姿勢は本当に尊敬に値します。また、「学生時代しかやりたいことのできる時間はない。絶対に戻ってこない」という齋藤さんの言葉が、私自身に強く響きました。本日は本当に貴重なお話をありがとうございました。

(垂見)
僕が名古屋から東京へ出てきたのは、東京での大学生活に憧れたからという部分が大きかったからです。でも、大学生になって社会問題について学ぶうちに、地方における人手不足が深刻な問題であると認識していました。そんな社会課題に対し、ライトライトさんがしっかりとアプローチしていることに感動しました。そして、齋藤さんの学生時代のお話も非常に印象的でした。僕もこれからもっと色々なことに手を伸ばし、若いからこそできることにたくさん挑戦していきたいです。本日は本当にありがとうございました。

以上、株式会社ライトライト取締役COOの齋藤さんのインタビューでした!
次回もお楽しみに!

この記事は私達が担当しました

  

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