フリーアナウンサー道岡桃子さんと座談会!

現役女性アナウンサーの道岡桃子さんと座談会!
学生が気になるアナウンサーのお仕事、アナウンサーになるまでのお話、実際に採用試験で聞かれた面白い質問など、ここでしか聞けないお話が満載です。
①道岡さんについての質問
②面接内容についての質問
③ESについてのお悩み相談

の3部構成になっています。

道岡桃子さんのプロフィール

生年月日 1987年6月12日
出身   兵庫県神戸市
出身校  立命館大学文学部心理学専攻
出身局  UX新潟テレビ21(2011~2014)
現所属  ホリプロ

|座談会内容はここからです

①道岡さんの就活、アナウンサーのお仕事について~12のQ&A~

Q. アナウンサーを目指したきっかけは何ですか?

A. きっかけは色々あるのですが・・・。元々テレビのお仕事や女優さんに憧れていて、小学生の時から“劇団ひまわり”で子役をしていました。高校も演劇科に進学したので10~18歳頃までお芝居の勉強を頑張っていました。
それから大学生になり、ふと見ていたテレビ番組で「リポーター募集」の文字を見つけ、テレビ制作の裏側をのぞいてみたいという気持ちで応募しました。
運良くリポーターに合格し、地元・讀賣テレビで学生リポーターをしていた頃、ロケをご一緒したアナウンサーの方から「アナウンサー試験、受けてみたら?」とお声がけ頂き、徐々に興味を持つようになったんです。

そう言えば、大好きなお芝居とアナウンサーの仕事は少し似ているなと思う部分もありました。例えば、台本を声にして読むことと、原稿を声にして読むところ。お芝居のレッスンでも特に朗読やナレーション授業が好きだったので「声の表現って、すごく面白い!」と思いました。

フリーになった今、ドラマや映画などで「アナウンサー役」をさせて頂く機会もあり、意外な形でお芝居の経験が役に立っているかもしれません。
そんなこんなで、周りの友人よりアナウンサーになろう!というのが遅く、アナウンススクールに入ったのも採用試験が始まってからでした。のんびりしすぎですよね(笑)結局大学卒業後も就職活動を続け、既卒で入社しました。

Q. 既卒と新卒で試験に違いはありますか?

A. 私も新卒でないと不利なのかな?と不安でしたが、採用試験で「どうして既卒なの?」といった質問はされませんでした。
テレビ局の採用試験を受けている人の中には、就職浪人している人も多く、新卒でマスコミ以外の企業に就職してから「やっぱりアナウンサーになりたい」と、テレビ局の中途採用を受ける人もいるので、既卒だから不利ということは、あまりないと思います(個人的な意見です)。中には、客室乗務員からアナウンサーに転職される方もいますよ。

Q. アナウンサー職1本に絞って、就活をしていたのですか?

A. いいえ、興味のあった金融や教育関係なども受けていました。

Q. アナウンサーの試験は独特なので、アナウンサー試験対策をしながら他の業種も受けるという両立が大変だと思うのですが、どのように活動していましたか?

A. 私も当時すごく悩みました。アナウンサー1本に絞った方が、時間も有効に使えるのではないかと。でもよくよく考えると、アナウンサーの仕事ってスポーツも報道もバラエティも様々な分野を担当する訳だから、視野が広い方が良いと思ったんです。「私はマスコミ以外興味ありません」とシャットアウトしてしまう人より「色んな業界に興味があります」という学生の方が、視野が広くて結果的に魅力的に見えるのでは?と思います。

Q. 視野を広げるために普段から意識していることはありますか?

A. 全然広くないのですが・・・。
例えば今、将棋をテーマにしたテレビコマーシャルに出させてもらっているのですが、事前に将棋番組を繰り返し見て勉強し、自分なりに研究してから本番に臨んでいます。

また経済番組のキャスターが決まってからは、毎日必死で日経新聞を読んだり、株価のチャートを見たり、経済系のイベントに参加したりと、勉強するようになりました。仕事先行で必要に迫られて1つ1つ学んでいるという感じです。

Q. 道岡アナウンサーが既卒でアナウンサー試験を受けている時のことを教えてください!

A. ひたすら履歴書=エントリーシート(ES)を書いていました。当時は京都に住んでいたので、CHK京都アナウンススクールに通ったり、たまに夜行バスに乗って中目黒にある東京アナウンスセミナーの授業に参加したりもしていました。そのような、なかなか結果が出ない状況で、内定を勝ち取った同級生が新人アナとして華々しくデビューしていくのを見るのは結構辛かったです(泣)

同級生はテレビでキラキラ輝いているのに、自分は家でESばかり書いて、内定も出ないし、何をしているんだろうって・・・ストレスからか髪の毛も抜けちゃって、泣きながらES書いていましたよ(笑)

Q. どのようにその辛い時期を乗り越えたのですか?

A.  アナウンススクールの先生や仲間がいつも強く励ましてくれて。「道岡さんなら絶対大丈夫!!!」って。その言葉を励みに頑張ることができました。技術的な面というより、そういう気持ちの面で支えてくださったので、スクールに通って良かったなと思います。一人では乗り越えられなかったと思うので、とても感謝しています。

Q. 内定するまでにしていた特別なことはありますか?

A. アナウンス職で内定したばかりの女子大生=「女子アナの卵」を紹介してもらい、一緒にお茶するようにしていました。実際に会うとルックスはもちろん、声が綺麗だな、礼儀正しいな、透明感があるなって、気付くことが多いんです。

何千人の中から選ばれた「女子アナの卵」には独特のオーラがあるので、その受かるオーラを分けてもらおう!と(笑)
また、各局新人アナの自己PR動画も参考にしていました。

Q. 実際にアナウンサーになられて、なる前とギャップはありましたか?

A. ありました!アナウンサーになったら、もう少し自分に自信が持てるかなと思っていたけれど、そうでもなく・・・
自分では上手くできたかな?と思っていても視聴者の方から厳しいご意見を頂戴することもあります。そういった時はカメラの前に立つことが恐怖で、まさに「自分との戦い」だな、と。

ご意見から反省点を書き出し、より良くしたいといつも思っています。一方、今でも新潟時代の視聴者様が応援メッセージを送ってくださるんです。そういうお言葉に日々励まされつつ、良くも悪くも強くならないといけないな、と感じています。

Q. アナウンサーにとって必要な素質とはなんだと考えますか?

A. 強い精神だと思います(どんなお仕事もそうかと・・・)。せっかくアナウンサーになれたのにプレッシャーや環境の変化、人間関係に悩み、耐え切れずに辞めてしまう人も多いです。真面目に取り組みつつ、ある程度楽観的になれる人が強いのかもしれません。

あと“色んな事に興味がある”人は強いかと。準キー局に務める人気アナAくんの話ですが、Aくんの好奇心と知識量は本当に凄い。どんなものでもフリートークができるんです。例えば一緒に歩いていて、たまたま通りかかった神社について、その神社の歴史やら、建物の構造やら、延々と喋るんです!もう、うるさいくらい。話術も長けていますが、普段から色んなものに興味を持ち、様々な事柄に目を向けているのでは?と思います。

アナウンサーは毎日色んな取材するので、Aくんのような好奇心旺盛な人は向いている気がします。

Q. お仕事をしていて大変なことを教えてください。

A. 適切な「言葉選び」がとても難しいです。何十万人、何百万人の方が見てくださるテレビですから、誰かを傷付ける内容だったり、誤解を招くような表現は極力避けなければいけません。私たちが日常的に使っている言葉でも「放送に好ましくない」表現がとても多いなあ、と感じます。

特に生放送ですと、適切なタイミングで、瞬時に適切な言葉を選び、正しいアクセントで、話す・・・なかなか難しいし、瞬発力が試されます。研修でそのあたりは学びますが、いくら勉強しても日本語って奥が深くて難しいです・・・。

Q. お仕事をしていて嬉しかったことを教えてください。

A. これまでに6000人以上の方にインタビューをさせてもらったのですが、職人気質で、あまりインタビューなどを好まれない方もいらっしゃいます。
そのような方に「道岡さんだから今日は楽しく話せた」「テレビ取材でこんなに喋ったのは初めて」と言って頂けると、とても嬉しいです!

あと映画インタビューの際は、公開前の映画を一足先に見られるんです!映画ですと亀梨和也さん、大泉洋さんにお話を伺いましたが、普段なかなか会えないスターの方に会って直接質問できるなんて、本当に貴重な経験ですよね。また個人的ですが、画面を通じて家族に働いている姿を見てもらえるのも嬉しいです。

Q. アナウンサーとして意識していることは何ですか?

A. カメラが回る前のおしゃべりを大事にしています。街頭インタビューなどでは、緊張される方も多いのでなるべくリラックスしていただけるよう、放送とはあまり関係のない世間話をしています。「アナウンサーは、その場の空気を作る仕事」と先輩に教わりました。その場の楽しい雰囲気は、きっと視聴者の皆様にも伝わると思っています。

余談ですが、アナウンサーの先輩方は皆さんとても親切で画面で見えないところでの気配り、心配りが凄いんです。先輩方のように「優しい人」になりたい、と思ったのがアナウンサーを目指すきっかけのひとつとなりました。

②面接でのエピソード~6つのQ&A~

Q. 自己PRは何を話していましたか?

A. 演劇の勉強を頑張っていたので、そのことを話していました。私の通っていた宝塚市の高校はかなり珍しくて、イメージでいうと宝塚音楽学校のような感じ。タカラジェンヌを目指している子が多く、1年のうち362日は、クラシックバレエや狂言・日本舞踊、ミュージカルのお稽古に励んでいました。朝から晩までとても熱心に取り組んでいたので、これしかないなと思いました。

Q. 縁もゆかりもない地方局での志望理由はどうしていましたか?

A. それは悩むところですよね。私は兵庫県神戸市出身で6歳の時に阪神淡路大震災を経験しているんです。新潟県は中越地震、中越沖地震と大きな地震がありました。自分が被災したこともあり、災害が起きた際は、被災者の方に寄り添える報道がしたいと思っていたので、そのことをお伝えしました。

入社当時は知らないことだらけでしたが、街歩き番組を担当していたこともあり、今では新潟観光大使になりたい!と思うくらい新潟県が大好きになりました。例えばですが、歴史が好きならその地方の武将を調べるとか、そういう自分の好きなことから志望理由に繋げてみてはどうですか?

Q. 新潟の局に採用された時、他の局の時とは違うものを感じましたか?

A.  新潟テレビ21を受けた時は本当に運もあって。たまたま同じ兵庫県出身、しかも高校・大学まで全く同じ女性アナウンサーの方が局で活躍されていたんです。「道岡さん、〇〇アナウンサーの後輩なの?!」と面接でもびっくりされて。偶然の出来事でしたが、こういうものがご縁なのかなと思いました。本当に先輩さまさまです。


Q. 印象に残った質問はありますか?

A. 最終面接で「彼氏いますか?」には驚きました!あ、セクハラではないですよ。地方局で採用されると、今付き合っている彼とは、遠距離になりますよね。それでもあなたはやっていけるのか?という意味での質問かと。びっくりしましたが、堂々と「いません」と答えました(笑)

一見とんでもない質問にも思えますが、生放送って何が起こるか分かりません。だから、そういう予想外の質問をされた時の反射神経や、頭の回転の速さも見られていたと思います。

Q. 面接で大事にしていたことを教えてください。

A. “ギャップを出すこと”です。先ほどもお話しましたが、アナウンサーは様々なジャンルを担当するので、幅が広い事をアピールできると良いと思います。私の友人Kちゃんは落ち着いた雰囲気でニュース読みも上手かったので、面接官に「君、報道っぽいよね」と言われたそうです。

でもKちゃんは「こう見えてバラエティが大好きで、体を張りたいんです!ストッキングも被ってみたいです!」と返しました。面接官からも、そのギャップが好評だったようで見事、合格!(ストッキングを被ったかは分かりませんが)今では、局の看板アナウンサーです。自分は第一印象でどういう印象を持たれるのか?また、その逆は?と、自己分析してみてるのも良いと思います。

③ESのお悩み相談~3つのコツ~

実際に学生キャスターの書いたESを見てアドバイスをして頂きました!

①写真選びにこだわるべき!

写真選びは大切です!やっぱり一番初めに目に付くところだし、100人が見て100人全員が「可愛い!素敵!いい感じ!」と言ってくれる自信のあるものを選んでください。ESに写真を複数枚貼って良いなら、全て場所と服装を変えることもオススメです。特技のチアダンスをアピールしたいなら、チアの衣装の写真を1枚、茶道を習っているなら着物の写真も1枚。一方は活発な印象、もう一方はおしとやかな印象ですよね。この子、何でもできるんだな~と。先ほどお話しした“ギャップを出すこと”は写真でもできると思います。

②カラーペンは有効!?

私はカラーペンをあまり使用していませんでした。強調したいところだけ黒サインペンを使い、その他は0.5㎜のボールペンを使っていました。
何色も使うのは目がチカチカしてしまうような・・・?好みだと思います。

③具体的な数・キャッチーな言葉を使うようにする!

例えば「一生懸命勉強しました!」と「1日15時間勉強しました!」だと、どちらが伝わりやすいですか?数字が入っているとイメージが湧きやすいですよね。わざとカタカナを使うのも効果的だと思います。「厳しい稽古」と言うより「スパルタ稽古」と言われるほうが、印象に残りませんか?キャッチーな言葉の方が、興味を持ってもらえると思います。

(実際に学生キャスターのESを見ながら)
う~ん、耳障りのいい言葉ばかりが並んでいます。無難な言葉で文章としては美しいけれどインパクトがないような・・・?数字やカタカナなどを入れたらどうでしょうか?あと、きっちりと正式名称を書くことです。

学生さんのESには番組名「スーパーJ新潟」と書いていますが、正式な番組名は「スーパーJにいがた」平仮名かと・・・。私たちには馴染みのない言葉だとしても、毎日のように番組を見ている採用側は表記ミスにすぐ気が付きます。「この学生さんあんまり調べてないな、うちの局でなくてもいいんだな。」と思われてしまうと、もったいないです。

道岡さんから学生へメッセージ

私は就職活動にかなりの時間を費やしたので学生時代の思い出は就活のことばかり・・・だからもっと学生らしいことをしておけば良かったなと思うんです。例えばアルバイトやサークル活動とか。そういう時に繋がる学生時代からのお友達って何年経っても良いもので、困っているときにきっと力になってくれると思います。

それから教授に直接質問できるのは学生の特権なので「単位が取れたらいいや」ではなく、興味のある分野はもっと掘り下げたり研究しても良いと思います。私も日々勉強中ですが、女子大生の皆さんに良い刺激をもらいました。今日お伝えしたアドバイスは極端かもしれないので、あくまでも参考程度にお願いしますね♪後悔しないように勉強も遊びも思いっきり楽しんでください。いつか番組で共演できますように・・・。どうもありがとうございました。


|ここまでが座談会内容です
とても明るく気さくな方で、学生の質問や悩みに真摯に答えて下さりました。
お忙しい中、大変貴重なお話をありがとうございました!!

|座談会の感想

(三谷)
現役のアナウンサーの方からお話が聞けるとても貴重な機会でした。道岡アナウンサーは、一緒にいるだけで場が華やぐような、とても明るく素敵な方でした。アナウンサー試験で大変だったお話や、苦難を乗り越え2年目の採用試験に臨み、見事夢を叶えたお話。そして実際にアナウンサーとして活躍されているお話など、そのどれもがとても興味深く引き込まれていきました。
印象的だったのは、「アナウンサーとは、空気作りができる人」という言葉。私も道岡アナウンサーのように場の雰囲気を和らげ、みんなが心地よく感じられるような空気作りができる人になりたいと思わされました。

(内田)
華やかなイメージのあるアナウンサーのお仕事ですが、厳しいこともあることが分かりました。一番印象に残っているのは、「人に見られることの大変さ」でした。テレビなどで顔も名前も知られる存在だからこその悩お話を伺い、その大変さを知ることができました。
道岡さんは常に笑顔で明るく、本当に素敵な女性だなと思いました。私も道岡さんのような素敵な女性になれるよう頑張りたいです!

(漆原)
現役のアナウンサーである道岡さんとの座談会は勉強になることばかりでした。「学生時代どんなことを頑張っていたのか」、「就職活動について」、「アナウンサーになってからのお話」など私たちの質問に対し、とても丁寧に答えて下さりました。また、どんなことにも笑顔で応えてくださる道岡さんは本当に魅力的で、お会いしたその日にファンになりました!
座談会後も「一緒に写真を撮りましょう♪」と声を掛けてくださるなど、とても気さくな方で、道岡さんのようなアナウンサーを志ざしたいなと思いました。

この記事は私達が担当しました

  

COMMENT

  1. フリーアナウンサーの道岡桃子さんがビズキャンパスに登場です!
    https://t.co/rTy0zDX4fYhttps://t.co/gHRUySR2x9

  2. RT @momoko_ana: 【公開されました!】

    アナウンサーを目指す大学生さんとの座談会です♪目指したきっかけや、就職活動について具体的にお話しています。

    当時は就職氷河期で、泣きながら履歴書を書いていたことを思い出しました(笑)

    #女子アナ
    https://t.…

  3. RT @momoko_ana: 【公開されました!】

    アナウンサーを目指す大学生さんとの座談会です♪目指したきっかけや、就職活動について具体的にお話しています。

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  4. @4_nakaji より:

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  6. @miura1202 より:

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