変わる時代と共に、いつだって新しい驚きを。| 株式会社ZERO Animation 足尾 暖 様 インタビュー

こんにちは!ビズキャンプラス運営の畠中です。

今回は、株式会社 ZERO Animation 代表取締役 足尾暖様へインタビューさせていただきました。
「変わる時代と共に、いつだって新しい驚きを。」をビジョンに、新潟県の湯沢町で「エンターテインメント × デジタル × 地域」を軸に活動し、ネットコンテンツを中心に手掛けるアニメスタジオ、株式会社ZERO Animation。
今回のインタビューでは、事業内容や今後の展望から、これからの時代を生きる私たち学生へのメッセージまで、多岐にわたる貴重なお話をお届けします!

「Web3」、「NFT」や「デジタルアニメ」、「アニメーション制作・企画」などに興味のある方、必見です!

 

会社概要


会社名  株式会社 ZERO Animation 
代表   足尾 暖
住所   新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢1831
設立年月 2023年11月30日
事業内容 アニメーション映像制作、アニメーション企画
URL   株式会社ZERO Animation

 

インタビュー


(鈴木)
ゼロアニメーションの事業についてご紹介をお願いします。

(足尾さん)
基本はアニメーションの制作会社ですが、テレビや映画ではなく、SNSやネットに向けた配信専用のアニメーションを作っています。アニメを使った映像作品の活用方法がもっと広がっていけばいいなと思っていて、昔からあるフォーマット以外の領域で、いろんな作品が届けられることを目指して活動しています。

(鈴木)
ゼロアニメーションを立ち上げたきっかけや、新潟の湯沢町を拠点にした理由などあれば、教えてください。

(足尾さん)
私は以前、広告代理店で新規事業開発を担当していました。2022年頃にNFTブームが来た際に、広告代理店の前にアニメーション業界での経験もあったので、アニメなら日本から海外に向けて発信していくコンテンツとして世界で勝負できるんじゃないかと思い、事業を始めました。そこから会社の一事業としてやるには微妙にドメインが違うとなり、独立することにしました。
これが一社目に作ったNFT関連の会社なんですが、そこからネット中心のアニメーション制作をメインに作り直したのがゼロアニメーションです。

湯沢町を拠点にしたのは、アニメーションの制作会社って東京に多いんですが、制作はパソコンさえあればできるので、実は、東京にいる意味ってあまりないんですよね。本当に必要な情報だけ得ようと思ったら、田舎の方がいい。なおかつ東京にアクセスがいいところで探した結果、湯沢町になりました。
基本、うちで働く人はリモートワークで、全国散り散りなんですよ。「田舎からでもエンタメを届けられるぜ!」、を体現したいという思いもありますね。

(中西)
従来のアニメ会社とゼロアニメーションの違いはありますか。

(足尾さん)
ワークフローが大きく違うところです。普通のアニメ会社って200人〜300人が関わって、例えば、レイアウトを描く人、整える人、映像化する上で細かく絵を割っていく人、色をつける人という感じで、一人一人が担当するセクションが細分化されてるんです。
うちの場合は大規模制作にはせず、作画チームと編集チームのみで、一人一人が関わる工程の領域を広めに持たせ、コンパクトにやっています。
あと出稿先も違いますね、テレビアニメや映画って単価が決まっているし、プレイヤーもそこそこいるので、配信やネットを使い、他の会社が手がけていない領域を専門にして差別化を図っております。

(中西)
一人一人のカバー範囲が広いと負担が大きくなるかと感じるのですが、どうでしょうか。

(足尾さん)
ある程度の範囲を幅広くやれると、作品に関わっている実感がより強く持てるので、好きな人にはいいと思います。一つの作業を黙々とやりたい人には多分向いてないですね。

(中西)
新卒でアニメ会社に就職したそうですが、学生時代からアニメが好きだったんですか?

(足尾さん)
アニメは見てなかったですね。映画が好きで、週末は映画館にずっと通っているような学生でした。映像業界に入ろうと思った時に、大学かせめて専門学校を卒業していないと難しい感じだったんです。一方アニメ業界はブラックで、つねに人材募集中だったので、入りやすいアニメ会社にしました。

(中西)
そうなると新卒で働いた会社はきつかったですか。

(足尾さん)
午前3時に帰るのが社会人という感じで、初めてがそれだったのでそんなもんかと思ってました。振り返って考えるとやばいなと思います。

(鈴木)
これまでのキャリアや学生時代から、今のお仕事に活かされていると思うことがあれば教えてください。

(足尾さん)
活かされているのは、好きなことをやることですかね。好きなことを語れない人って魅力がないと思うし、みんなが合わせて同じフォーマットにはまれば、誰でもいいってなってしまうので、仲間外れになることを恐れずに違うことをやるのが大事な気がします。

(中西)
今、アニメ業界全体に変化があると思いますが、その中でゼロアニメーションが果たす役割は何でしょうか。

(足尾さん)
全体を変えられるとは全く思っていないです。大きい会社はやっぱり大きいことやらないといけないと思うので、自分たちみたいなコンパクトなチームは実験的にいろんな作品に取り組んでいきたいですね。
それこそスマホ向けに縦型のアニメをやってみるとか、他社や大手がやっていないところを、いかに早く小回りを利かせていち早く取り組んでいくというのが、価値でありミッションかなと思います。

(鈴木)
会社として、今後3年5年などのスパンで目標や見通しがあれば教えてください。

(足尾さん)
アニメ業界は特に、1年でニーズが変わるので、3年でも結構長期なんですよね。トレンドやフォーマットや技術も、何だったら1ヶ月単位でどんどん変わっていくんです。
流行りで言えば、今「エッホエッホ」とかやってももう古いじゃないですか。流行りはすぐ終わるので、そこのアップデートは常にやっていく、その繰り返しですね。常に適応し続ける以外の選択肢は今のところないと思ってます。去年の資料とかはもう産業廃棄物になってますよ。

テレビアニメや映画になる作品って、何百万部突破みたいなかなりヒットした作品じゃないと利益を回収できないので、その土台に乗らないんですよ。でも日本が持つ強いアセットとしては、そういうヒットした作品もそうですが、一部のニッチな人に重要視される作品が大事だと感じています。そういった作品を映像化していくことに意味や意義があると思うので、どんどんやっていきたいですね。

(中西)
経営者として、学生のうちにこれだけはやっておけということはありますか。

(足尾さん)
自分のSNSを伸ばすことですかね。時間があれば誰でもできるので。
フォロワーを増やすこと自体に意味はなくて、何が必要とされているのか、何で増えるのかの仕組みを知ることが大事です。本当に何にでも活かせるんですよ。
ニーズとは何なのかが見えるようになると思います。やりたいことをやっている人はかっこいいけど、求められてることを徹底的にやらないとSNSは伸びないので、そこが理解できると強いなって思います。
自我を出す必要もないですよ。発信者=自分だと思ってるからやりづらいだけで、キャラを作って、ためになる情報を発信するなりでいいです。自分の人格とSNSの人格は切り分けないと崩壊するし、ツールとして使えなくなると思います。

(鈴木)
足尾さんが日々感じていることや、譲れない信念を教えてください。

(足尾さん)
田舎のリモートワークは最高ですっていうことと、それを普及させたいですね。

あとは「ニーズがあることをやること」です。やりたいことと需要があることって、ずれる場合が多いと思います。「やりたいこと」は、自分が頑張って営業をしないといけないし、買い叩かれる場合もある。でも「やって」と言われることは、単価が上がります。こちらの方が続くし、喜ばれるから結局やりがいも出てきます。
「やりたいこと」の中に、ニーズ(需要)を見極め動くことが大事です。

(中西)
最後に、これからの時代を担う若手クリエイターや学生に向けてメッセージをお願いします。

(足尾さん)
好きなことをやる。無理してやって勝てる領域は一つもないと思ってます。きついけど成果が上がって楽しいとかであればいいと思いますが、やる気もない、好きでもないことに時間を投じている暇は、この高速化している世の中においては1秒たりともないと思います。世の中、好きでやってる人しか勝ってないから、好きなことしかやらなくていいんじゃないかな。

無報酬でもやりたいぐらいのことをやるほうが、結局商売になる可能性があるんですよ。例えばSNSも、始めることに報酬はないじゃないですか。でも好きで続けていたらフォロワーが増え、収益化でき、いつの間にか稼げるようになっていたパターンとかが今は圧倒的に多いです。
やりたいことをやってたら、「君これやってくれない?」とか言われるようになるんです。得意を表出させる動きは、やったほうがいいと思います。

インタビューを終えて


(畠中)
今回のインタビューを通して、特に印象に残ったのは「ニーズありきで動く」という足尾さんの一貫した姿勢でした。やりたいことと求められることのバランスを取りながら、常に変化し続ける業界で適応し続けるスタンスを感じられました。
「好きなことをやる」と「ニーズがあることをやる」という言葉は、一見相反するように感じますが、好きなことを突き詰めた先に生まれるニーズ、という成立が府に落ちました。
足尾さん、貴重なお話をありがとうございました!

(鈴木)
アニメといえばテレビで放送されるものという印象が強かったのですが、その常識が覆された気持ちです。自分のやりたいことを大切に、その中から世間のニーズを見つけていきたいです!

(中西)
足尾さんのお話の中で特に印象に残ったのは、これまでのやり方に固執せず、時代に合った方法で会社を運営することや、「無給でもやりたいと思えることを見つけて仕事にする」というお考えです。とても心に響きました。
「やりたいことをやる」という足尾さんのビジョンを伺い、私自身もこれからの生活や将来の選択において大切にしていきたいと強く感じました。



以上、ゼロアニメーション株式会社代表、足尾さんのインタビューでした。 次回もお楽しみに!

この記事は私達が担当しました

  

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