第2回 「ベンチャー経営者に、聞いてみよう!」で、職人再生をコンセプトにオーダースーツサロンを展開する株式会社ラフズジャパン 松井社長にインタビューをしてきました。
インタビューアー 原子さん 白百合女子大学3年生
概要
株式会社ラフズジャパン( 2013年6月現在、最新はこちら。 )
代表者 : 代表取締役 松井 拡運
資本金 : 2,000万円
設立 : 2006年8月4日
事業内容: オーダースーツ、シャツ、コートの仕立て/販売、また関連グッズの販売
事務所 : 東京都港区南青山5-6-3メーゾンブランシュⅡ4F
株式会社ラフズジャパン様は、職人再生をコンセプトとしたオーダースーツサロンを表参道にて展開するベンチャー企業です。コダワリを徹底し、自らの提案にチャレンジする伸び盛りの企業です。今回は、大学3年生で就職活動にも取組んでいる原子さんが、就活生の立場からベンチャー企業経営、ビジネスの要所など素敵なサロンで伺ってきました。
Q1. (原子さん)
松井さんにとって、働くとはどういった意味をもちますか?
A1. (松井社長)
働くというのは、最終的には「自分が生まれてきた意味を問いつめていくこと」だと思っています。ただお金を稼ぐとかそういっただけのことではなくて、自らの理念を追求していくようなことです。
Q2. (原子さん)
ベンチャー企業で働くということは、大手とは何が違いますか?
A2. (松井社長)
そうですね、実際今年の4月から新卒第一号の仲間が入社してくれるのですが、その方々は皆さん名だたる大手でも内定を頂いていました。それでも当社を選んでくれ、ベンチャー企業で働くうえで私が話したことは、必要とされる資質についてです。
大手はルールがしっかりしているので、そのルールの中で結果をだしていくというのが仕事になると思いますが、ベンチャーはどちらかというと目の前にある課題を自分の力でいかに解決していくか、そして自分でどうやって成果を出していくかが仕事です。
そのために大切なのがリーダーシップ的な資質で、大手ではあまりスタートでは必要とされない資質かもしれません。
大手では大きなチームで動くことが多く、チームで役割をわけて、コミュニケーションして進めていけるので、そういったリーダーシップが必要な人は少ないと思います。ですが、ベンチャーはリーダーシップをもって仕事を進めていかなければ、何も進みません。 そういった意味でベンチャー企業で働くということは、そういった力を発揮する覚悟をもって挑むということかなと思います。
(原子さん)
自主的に動ける人、ということでしょうか?
(松井社長)
そうですね、僕たちの会社で使っている言葉では「背負う覚悟がある人」といっています。自主的というよりは、この背負う覚悟が必要だと考えています。
Q3. (原子さん)
いまのビジネスを選んだ動機(きっかけ)をお教え頂けますか?
A3. (松井社長)
う〜ん、この質問は上手く伝わるか難しいのですが、あえて正直に言いますね。「稼ぐため」です。
じつは私たちの会社はもともとITの会社でした。Webサイトの制作などをしている会社だったのですが、あまりうまくいかなってきた時、なんとか生き抜くためにと考えて いくつか事業を立上げたのですが、その中の一つがこの事業でした。
もちろんアパレルが好きで、そういう経緯で事業を立上げましたが、きっかけと言われると「稼ぐため」です(笑)
Q4. (原子さん)
ベンチャー企業で働く上で、一番大切なことは何ですか?
A4. (松井社長)
先ほども話したところでもあるのですが「覚悟」ですね。
私たち提供している商品は「日本の職人」が仕立てるスーツです。ですが現在、日本人の職人の方々は跡取りがいなくて、どんどん閉鎖されているんです。そんななか私たちが行っているのは「職人再生」という取組みです。
そこにはただ一企業がどうこうというより、職人さん達、業界を背負う覚悟をもって取組んでいます。この覚悟が大切だなって感じています。 雇ってもらうっていう感覚があるかもしれませんが、ベンチャー企業では、それではやっていけません。
自分で背おう覚悟をもって、本気で取組まないといけないですね。そんな簡単なことではないので。
(原子さん )
厳しいですね、、、
Q5. (原子さん)
松井さんにとって起業とは?
A5. (松井社長 )
これもまた難しい、いい質問ですね(笑)
そうですね、ちょっと精神的な話しになってくるかもしれませんが、私の場合「与えられた人生の中で、目的、目標にむかってもっとも最短で向かっていく取組みが起業」 という行動だと思います。
人生でいろんなことを成し遂げていきますよね。プロ野球選手はそれを野球で、私は起業によって。
前半を終えて、ちょっと脱線したお話をして和んだので、後半インタビューをさせて頂きました。 【脱線話題としては、ご兄弟のこと、趣味(海外旅行のこと)、現状の採用活動、来年の新卒の方のことなど】それでは、後編です。
Q6. (原子さん)
成功への秘訣、また成功にいたるまでにどういったことをされましたか?
A6. (松井社長)
一つは目的を掲げることです。自分がどうしたら幸せだなってことを明確に抱くことですかね。あとは継続することですかね。どんな困難にあたっても、意志を持って乗り越えて行くこと。これを大切にしてきました。 投げ出さなければ、それはいつか成功に続いています。どこかでやめてしまうことが、失敗ということになるので。
(原子さん)
確かに、けどそれが一番大変ですよね・・・
(松井社長)
そうなんです、続けて継続することってとても大変です。ここまでていいかなって言い訳を考えるのは、簡単なんですよ。それを乗り越えていくのは辛いけど、一番成功に繋がっていることだと思います。
意志を持って継続していくと多くの方から応援を頂けます。一人では何もできないかもしれませんが、継続することで応援を受けて乗り越えることはできます。
Q7. (原子さん)
就職活動において、働く企業を選ぶポイントがあるとしたら、それはどういった点だと考えられますか?
A7. (松井社長) そうですね、自分の夢と企業の目指すところが一致していることですね。 例えば、原子さんはどういった企業、業界を志望されていますか?
(原子さん)
アパレル、おもちゃ業界とか・・・
(松井社長)
それでは、自分で何を成し遂げたいとかはありますか?
(原子さん)
何を成し遂げたいか・・・、でも、自分の信じる商品を自信を持って世界などに発信していきたいなとは思います。
(松井社長)
なるほど、それでは「自分の信じる商品を、世界に発信していくこと」がやりたいことになりますよね。
例えばおもちゃメーカーに入れたとしても、そのメーカーは国内だけで海外には全く展開することを考えていない企業だったら、アパレル企業といっても、日本人の体型にだけあったデザインしか作らない企業であったとしたら、そこは違いますよね。
逆に、志望している業界とは違ったとして、例えば日本の職人が日本の技術力を大切にした革の小物を作り、それをMade in Japanで世界に発信していきたいんだという企業だとしたら、そちらのほうに惹かれませんか?
だから、会社の目指していることろと、自分の目指すところが一致していることが大切だと思います。そこがズレていたら、企業も個人も不幸になってしまいます。
Q8. (原子さん)
企業の立場として、どういった人材が欲しいですか?
A8. (松井社長)
今の私の会社、この先もずっとそうだと思いますが「リーダーになれる人」ですかね。 ゲームの話しみたいなんですけど、いろんな職業ってありますよね。魔法使いとか、回復できるひととか、戦士とか。
そういった職業のなかにないのが「勇者」という職業だと思うんですよ。いろんな職業の人を引っ張っていく、集団を作れる人、そういった勇者=リーダーが欲しいですね。目的をもって、個性をもっている人たちを引っ張って行ける人、そういった人が欲しいです。
(原子さん)
分かり易いです、笑。
(松井社長)
うちの会社では、いつもこのリーダーということをいつも話しています。リーダーとはどういう人なのかを。
インタビューの質問が終わった後も、松井社長に就活相談(服装や、採用のみてるところ、さらに「顔採用ってあるんですか?」など)をして、アドバイス頂きました。松井社長有難う御座いました! ビズキャンでは、今後もベンチャー経営者の皆さんに突っ込んだお話を伺い、就活生の皆様に少しでも参考になる内容を共有できたらと思っていますので、楽しみにしていて下さい。
オシャレなドットテーラーさんのサロンです。
バーのようなカウンターや、こだわった品々。
初のインタビューアーとなる原子さん(白百合女子大学3年生)は、始めは緊張した感じでしたが話しが進むに連れて突っ込んだ質問も。自らの就職活動のスーツの相談などにも、プロの松井社長からアドバイスも頂けました。
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