データ分析で日本の経済を支える、INSIGHT LAB株式会社 遠山功CEO インタビュー

今回は、INSIGHT LAB株式会社の代表取締役CEOの遠山功様にインタビューさせていただきました。
INSIGHT LAB株式会社は、企業や社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援しています。
コロナ禍で活用例も増えてきているDX。
大学生の私たちにもわかりやすく活用例を教えていただきました!そして、近年スタートアップネイションとして注目されているイスラエルに子会社を設立した背景などもお話いただきました。
(※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインでのインタビューとなっております。)

会社概要(※2021年1月時点H Pより)

社名:INSIGHT LAB株式会社
設立:2005年12月
代表:遠山 功 様
事業内容: データソリューション事業(データビジュアライゼーション、データ分析基盤) DXソリューション事業(DX導入支援、AIソリューション、システム開発)
所在地:東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 新宿野村ビル23階(本社)
URL:https://www.insight-lab.co.jp/

インタビューはここからです

(辻)
はじめに、貴社の事業内容について教えてください。

(遠山CEO)
「ビッグデータを活用し、より豊かな社会を創る」というミッションの元、データのビジュアライゼーション(データの可視化)やデータ分析などを行っています。
そして私たちは、「データを扱う技術者スペシャリスト集団として、顧客の心を深く理解することで企業へ新しい価値観を提供する」というビジョンを掲げていて、データに関する技術力の向上を目指しています。

(堀)
コロナ禍で、データの管理・分析方法において新たな変革を迫られる企業が増えたように感じます。クライアントの方からはどのような依頼が増えましたか?

(遠山CEO)
主に2つあります。
1つは、既にデータを活用している企業がさらに深く掘り下げていきたいという依頼。
そしてもう1つは、これまでデータを活用していなかった企業から、新たにデータ管理やデータ分析を始めたいという依頼です。
データ管理やデータ分析(注1)って、投資対効果が見えづらいんです。
お金を掛けてもすぐに結果が出るわけではなく、1~2年後にようやく成果が出てくるので、始めたいと思ってもなかなか踏み出せない企業が多い状況でした。
しかし、コロナ禍で新たに始める企業が少しずつ増えてきている印象を受けます。
最近だと小売業界からの依頼が多く、「どういった人たちが」「どこで」「何を」「どのように買うか」を細かく分析し、それらに合わせて商品の仕入れを提案するというようなことをやっています。

(注1)目的を持って収集・抽出したデータを解釈することで、課題解決に役立つ情報を見つけ出す手段のこと

(堀)
小売業界のお話をしていただきましたが、その他にはどのような業界や業種の方が貴社サービスを使用していますか?

(遠山CEO)
幅広いです!導入事例としては自動車メーカーが多く、最近ではテレビ局でもご利用いただいております。
みなさんにとって馴染みのあるところで言えば、大手企業の人事評価分析も行っています。
「この上司だと、部下の退職率がアップする」なんてことも分かってしまいます。(笑)

(堀)
そんなところまで分析できるんですね!

(遠山CEO)
できます!
過去の部下の勤続年数、評価、関係性などを入力して照らし合わせていくと、「あれ、この上司だと・・・」っていうのが見えてきます。(笑)

(前島)
北海道大学大学院と共同で、AIに「かわいい」という感性を学習させる研究をされたと伺いました。「かわいい」を数値化するにあたって大変だったことはありますか?

(遠山CEO)
「かわいい」と言っても人によって価値観が異なるので、「誰目線で、どうかわいいのか」という学習データを作るのが大変でした。
例えば、洋服で考えてみてください。女性と男性では「かわいい」と思うものが異なりますよね。それから年齢でも変わってきますよね。
20代の思う「かわいい」と40代の思う「かわいい」って違うと思います。
このように価値観は人それぞれ異なるので、1つのものに対して何万通りのデータを入力していかなければならず、自分たちがサービスとして作りたいと思う感性にマッチするようなデータを集めて、登録していくことが大変でしたね。

(辻)
近年「スタートアップネイション」として急激な経済成⻑を遂げているイスラエルに多くの日本企業が進出していますが、貴社はどのような背景で子会社を設立したのですか?

(遠山CEO)
これからについて悩んでいた時期にイスラエルを訪れたことがきっかけです。
会社も10年以上続いていくと、方向性がブレてしまうことがあります。
「ビッグデータでより社会を豊かにしよう」と思ってやってきたけど、時間の経過と共に現実味がなくなってきて。社員数が少ないときはビジョンも簡単に共有できるのですが、人数が増えてくると難しい部分もあり、どうすべきか模索していた時期がありました。
ちょうどその頃、大学院時代の友人と起業の地として有名なイスラエルに行こうって話になったんです。
イスラエルに行くのは初めてで全然コネクションもありませんでしたが、現地でアテンドしてくれる方を探して、スタートアップのエキシビションやコンベンションの場に行きました。それでなんとか現地の起業家の方達にも会えて。
イスラエルの起業家たちは、社会課題を解決したいというのが前提にあるんですよね。彼らと語り合うことで、私自身も「社会課題を解決したいから会社をやっていたんだよな」と振り返ることができました。
日本は1→100(既にあるものを発展させていく)が得意ですが、イスラエルは0→1(何もないところから新しいものを創造する)が得意な国なんですよね。
この2つを融合し、新しい技術を生み出せたらと思っています。

(前島)
貴社HPの採用情報に載っていた文理比で、意外にも文系が多く驚きました!「意欲があれば文理関係なし」とのことですが、文系学生はIT面でどのようなスキルを身につけておくべきですか?

(遠山CEO)
大事なのは「仕事で通用するスキル」だと思っています。
大学で4年間勉強してきたことが社会に出てすぐに戦力になるかというと、ならないことが多いです。
私自身そうでしたが、4年間学んだ程度の理系のスキルでは、クライアントが望んでいるレベルには到底達しません。だから文系や理系という枠にとらわれずに、働きながらスキルを身につけていけばいいと感じています。
例えば、文系として心理学を学んできた学生さんがIT企業に入社し、ITのスキルを身につけたとします。
すると、心理学を通して消費者行動を把握するデータ分析や、組織を働きやすくするための経営管理などを担えるようになります。
それらの経験を通して、別のスキルを身につければまた新しいことに挑戦していけますよね。
点で考えずに線で考えていくことをおすすめします。
「文系だからこの職業」「理系だからこの職業」という風に将来を決めてしまうのではなく、30歳・40歳・50歳・60歳でどのようなキャリアを積んでいきたいか線で考えることが大事だと思いますよ。

(前島)
貴社のフィロソフィーに「ワクワクとふむふむを追求する集団」とありますが、遠山様が仕事をしていて1番ワクワクするときはどのようなときですか?

(遠山CEO)
「よくわからないけど、おもしろそう!」と感じたときです。そういうシチュエーションに出会ったときはすごくワクワクします。
先ほどお伝えしたイスラエルでのお話もそうですが、イスラエルに知り合いはいないし、そもそも中東に行ったこともないし、どんなことが待ち受けているかわからなかったけど、だからこそワクワクしていました。
実はトライアスロンもやっているんですけど、初めて挑戦したときは「泳いだ後に自転車に乗って、最後は走るなんて無理じゃない!?」と思っていました。
でもやっぱり、やったことがないことだからこそやってみたくて。ドMなんだと思います。(笑)
やり方がわからないものほど、おもしろくてワクワクします!

(堀)
新潟にサテライトオフィスを設立するなど地方活性化を促進されていますが、より社会を豊かにしていくために参入していきたい地域や事業はありますか?

(遠山CEO)
新潟以外、特に考えていません。
オフィスを展開している新潟には、遠山家のルーツがあるんです。
そこは人口の6割が高齢者という地域でもあるので、活性化して魅力ある街にしていきたいと考えています。

(堀)
ご出身は新潟ですか?

(遠山CEO)
私ではなく、私の父が生まれ育った場所です。
父はよく「兄たちのおかげで大学まで進学することができた。本当に、兄や親戚に感謝している。」と、話していました。
大人になった今、ようやくその意味が理解できて。今自分が生きていけるのも、周りの人のおかげなんだと思っています。
だから縁のある新潟にオフィスをつくりました。
最近は7~8割は新潟にいて、新潟が抱える課題に対してどのような手段で活性化していくかを考えています。
他のエリアにも展開したらビジョンがブレてしまいそうなので、今は新潟に絞っています。

(辻)
感謝が今のお仕事にも繋がっているんですね!僕は、感謝って表現しづらいと思っていて・・・

(遠山CEO)
わかります!私も若いときそうでした。
でも今思うのは、伝えられるときに伝えておくことが大事です。
近しい間柄であればあるほど「ありがとう」って言いづらいと思いますが、一瞬一瞬を大事にしてください。
私は仕事をしていくなかで、一瞬一瞬の大切さを身にしみて感じました。今は、感謝の気持ちを伝えたい人のためには、速攻で動けるように心がけています。

(辻)
遠山様ご自身の、そして貴社の展望を教えてください。

(遠山CEO)
私自身の展望としては、みんなを喜ばせられる存在でいたいと思っています。今話した「感謝」もそうですが、自分と関わった人を大事にしたいです。
会社としては、もっと社会に貢献したいと思っています。そのための一歩として、まずは上場を目指しています。ただ、上場はあくまでスタートラインとして捉えていて、その先のことを重視しています。
上場することで資本が増え、企業としての規模も大きくなるので、そのときに海外と日本を繋げられる取り組みを展開していきたいです。
将来的に、「エンジニア集団」を軸に世界的に価値のある企業にしていと思っています。

(学生キャスター一同)
遠山様、ありがとうございました!

インタビューの感想

(前島)

遠山様の『やり方が分からない方が面白くてワクワクする』という考えがとても素敵でした。今まで「AI=文系には難しい」というイメージを持っていたのですが、お話を伺い、文理などの区別で自分の興味のある物を決めることはもったいないと思いました。これからは、固定観念や枠にとらわれず自分が興味のある物は意欲的に学んでいきたいと思います。

(辻)

遠山様の人柄の分かるインタビューでした。特に感謝の話では、自分がなかなか表現しづらいと感じていた「感謝」について、共感と一緒に自身の経験からの考えを話していただき、憑き物が取れた気がしました。

(堀)

コロナ禍でのクライアントの方からの需要の変化を知ることができたことに加え、「あの業界のあの企業も取引先なんだ!」という驚きと新たな発見もありました。また、遠山様の新潟への想いが詰まったお話と感謝についてのお話を私自身が社会に出て働く前に聞けて良かったです。私もこれまでお世話になった方々に対し、感謝の気持ちを伝えられるときに伝え、一瞬一瞬後悔のないように生きたいです。

この記事は私達が担当しました

  

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