コロナ禍で需要高まるオンライン医療相談サービス 株式会社リーバー代表取締役伊藤俊一郎様 インタビュー

今回は医療相談アプリ『LEBER(リーバー)』を運営している伊藤様にお話を伺いました。LEBERを運営する際の秘話や、苦境に陥った時のマインドセットなどについても語ってくださいました。

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインでのインタビューとなっております。

会社概要(2021年9月現在 ホームページより)

社名:  株式会社リーバー(英語表記 LEBER,Inc.)
代表:  代表取締役 伊藤俊一郎
事業内容:  医療相談アプリ, 健康観察
会社ホームページ:  https://www.leber.jp/

インタビューはここからです

(土谷)
ホームページなど拝見させて頂きましたが、改めてLEBERの事業内容について教えてください。 

(伊藤 様)
リーバーでは、遠隔医療のプラットフォームを提供しています。そのプラットフォームを使用して患者が24時間365日身体の不調について医師に相談できるようになっています。外出自粛で病院に行きにくいと感じる人が多い今、アプリを通じて気軽に医師に相談をすることができます。他にも、健康観察アプリの機能も兼ね備えています。健康観察アプリは全国の学校でも使われており、このアプリを通じて学校側が生徒の健康状態を一目で確認できるようになっています。

 

(野島)
アプリを使用する様子を動画で拝見させて頂いたところ、問診をスピーディーに細かく受けることできるという印象を受けました。開発する際に大変だったことがあれば教えていただきたいです。

(伊藤 様)
全ての機能においてユーザーに使ってもらってから、微調整をしたり、やり直したりするので、実際使ってもらってからの改善やバグへの対処が大変でした。

(野島)
そうなんですね。開発する時の方が大変だと思っていました。

(伊藤 様)
作ってからの方が時間は長いんですよね。こちらが良いと思って作ってもユーザーからしたら、もっとこうしてほしい、ああしてほしいという要望がくるので、それに対して少しずつ微調整する方が大変だと思います。

(土谷)
微調整をしている時など苦労も多いとは思いますが、そんな中で仕事をしていて良かった、やりがいを感じたと思える瞬間はありますか? 

(伊藤 様)
これは全ての仕事に言えることだと思いますが、サービスを受けたお客さんから「ありがとう」「本当に助かった」など感謝の声を聴ける時が一番嬉しいし、やりがいを感じます。

 

(野島)
競合会社、競合サービスはありますか?もし、競合会社などがある場合、LEBERだけの強みを教えて下さい。

(伊藤 様)
遠隔医療、いわゆるビデオ通話で医師と相談や診療ができるサービスが普及しています。LEBERだけの強みは問診や回答を、テキストを通じて行うところです。一見、テキストだけだと少し冷たいかと思うかもしれないですが、例えば医師とビデオで対面するのも結構緊張したりすると思います。そういうところを私達はハードルを下げているんです。医師も早く患者さんたちの回答を返すことができます。選択形式で選べるように作っていますので、医師も多くの患者さんをサポートできるところが強みだと考えています。

(野島)
たしかにビデオだと少し緊張してしまうというか、テキストであれば慣れている人も多いですし、良いですね。

(伊藤 様)
そうですね。例えば皆さんも使うであろうTikTokはもちろんアルタイムで話しているわけではありません。いわゆる動画チャットみたいなものです。一方でビデオ通話は同じ時間を共有しなければなりません。そうすると価格的に高くなってしまいます。私はやはりテキストチャットは、患者と医師の時間の大幅な削減と濃縮になると思います。

(土谷)
コロナ禍の2020年にアプリ利用者が14倍に増えたと伺ったのですが、コロナ禍という環境要因以外に何か知名度を上げる為になさったことはありますか?

(伊藤 様)
ニュースに取り上げてもらえるように広報活動もしましたが、一番良かったのはアナログな営業方法、テレアポやダイレクトメールのような地道な営業活動です。サービスを提供する先の小中学校や介護施設などはあまりネットを見ていなかったり、未だにFAXを使っていたりする業界でした。なのでアナログで地道に活動する方が効率良かったです。

(土谷)
デジタル化を進めようという風潮の中、アナログで宣伝していたのは興味深いですね。

(伊藤 様)
最初はデジタルでやっていたのですが、あまり成果が出ず、お金だけが吸い込まれていったので途中からアナログに切り替えました。

 

(野島)
茨城県を中心にサービス提供を行っているとのことですが、他の地域に展開する予定はありますか。

(伊藤 様)
当初は地元の茨城県つくば市とつくばみらい市の小中学校にサービスを導入したのですが、現在は全国の小中学校、高校、大学、専門学校など約600校に使ってもらっています。毎朝20万人の学生、学童がサービスを使っていて、皆さんも健康観察など毎日紙に書いたりしていると思いますが、LEBERはそれをアプリケーションで行っています。珍しいところですと、ブラジルのサンパウロにあります、日本人学校でも健康観察アプリが使われていたりします。他にもパレスチナ自治区では、国連の職員たちへの健康観察アプリの導入が今月からスタートしていく予定です。 

(野島)
アフリカでも今後サービスを展開していくという記事を拝見したんですけれども、そちらについても詳しくお聞きしたいです。

(伊藤 様)
会社の中で、アフリカ愛がとても強いスタッフがおりまして、それがきっかけになりました。アフリカに医療を提供している大学の先生と文科省の補助金を申請していて、それがとれればアフリカの方にも届けていこうと考えています。医療が行き届いていない地域が世の中にはまだ沢山ありますが、そういった地域でもみなさんスマートフォンは持っていたりするんです。そういう状況では健康観察アプリや遠隔医療は非常に大きな役割を持つと思います。動画ですと、3G回線、4G回線は厳しかったりするわけですが、そこで私たちの強みであるテキストベースの遠隔医療を広めていけると考えています。

 

(土谷)
資金繰りで苦労なさったと伺ったのですが、そのように苦労なさっている時にマインドセットをどう保っていたのか教えてください。

(伊藤 様)
悪い面だけ考えていたら、本当に悪い方向に物事が動いてしまいます。人間の強みである自分の心をコントロールする能力を使い、50%以上心の中をネガティブな感情で占めないようにするのが良いと思っています。借金をする時も、ネガティブに捉えるのではなく、借金ができることを、より多くの患者を救えという啓示として捉えていました。

(野島)
起業する際に、医師として働いていた時とは違う、新たな分野などもあったと思うのですが、そこで改めて学び直したものや新たに勉強を始めたものはありますか。

(伊藤 様)
医師として働いていた時は、心臓外科医として専門の勉強をしていました。

起業したときは、スペシャリストとしての誇りも持ってる一方、自分は起業に関して何も知らない素人であることを自覚していました。そこで謙虚に色々な人と出会って、学んでいったのが大きかったと思います。もう一つは本です。例えば松下幸之助さんや稲盛和夫さん、中村天風先生の本を読みました。成功する人には共通点があるわけです。その共通点をまずは真似をしてみました。

(野島)
人とのつながりがやはり大切ということですね。

(伊藤様)
そうですね。そしてやはり行動です。人に会いにいく、間違えたと思ったらそこから学ぶ、アイディアだけでなく、どれだけ行動してどれだけ致命傷にならない失敗をくりかえすかが大切だと思います。

(土谷)
将来を見据える学生の為にも何かメッセージなどがありましたらよろしくお願いします。

(伊藤様)
自分自身が医療に携わって18年経つので、医療に対して課題を感じています。皆さんも将来色々な分野で働くことになるとは思いますが、可能な限りその分野のことを詳しく知ることが大事だと思います。どの分野にも課題はあると思うので、まずはインサイダーになって課題を知ることが大事だと思います。

学生のうちに沢山学び、沢山遊び、社会に出たら世の中の為に働くんだというパッションを持てば良い人生が送れるのではないのでしょうか。

インタビューを終えて、学生キャスターの感想

(土谷)
一番印象に残ったのは何故オンライン診療ではなく、チャット経由の相談サービスを提供しているのかについてです。私自身、事前にLEBERについて調べていた時に遠隔診療型の他サービスと比較してなぜLEBERはビデオ通話を提供しないのか疑問に思っていました。しかしお話を伺ってチャットならではの強みを知ることができ、ビデオ通話より寧ろチャット方式の方が利用したいなと思うようになりました。自分の専門分野を深め、他者の役に立とうとする姿勢は今後の進路選択や将来に繋げたいと思います。

この記事は私達が担当しました

  

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