
こんにちは!
ビズキャンプラス運営の泉田です。
今回は、ソーイ株式会社代表 の新垣 圭祐さんへインタビューをさせていただきました!「セカイ・ファースト」を目指し、デジタル人材を助け、世界に羽ばたくプロダクトを作り出す「ソーイ株式会社」。
今回のインタビューでは、新垣さんの起業のきっかけから人材育成、そしてAI時代における働き方まで、多岐にわたるお話を伺いました。学生時代の経験がどのように現在のビジネスへと繋がっているのか、そしてこれからの社会で求められる力とは何か?!
新垣氏の率直な言葉から、未来を切り拓くヒントを探ります。
会社概要
会社名 ソーイ株式会社
代表 新垣 圭祐
住所 熊本県熊本市
設立年月 2018年9月
事業内容 モバイル/webアプリ開発
クラウド開発/loT開発支援
内製化/越境化支援
URL ソーイ株式会社
インタビュー
それではインタビュースタートです。

会社を立ち上げたきっかけ
(中山)
ビズキャンプラスの読者である学生に向けて、事業内容のご紹介をお願いします。
(新垣さん)
主な事業はウェブアプリ、スマホアプリ、モバイルアプリの開発です。お客様から依頼を受けて開発する「受託開発」と、自社開発したものを販売する事業の二本柱で、「作って売る」ことを手がけています。
(中山)
ソーイ株式会社を起業されたきっかけを教えてください。
(新垣さん)
大学時代に就職活動をし、多数の企業を受けましたが、内定はゼロでした。それで、一応大学院に進み、1年ほど真面目にやってみたものの、途中からあまり学校に行かなくなり休学しました。
そのタイミングで、インドの会社で働く話があり、休学中に向こうのIT企業で1年働かせてもらいました。日本に帰国後は、一応復学はしましたが、結局学校には行かなくなりました。。実は、インドに行った頃から、普通に就職して働くことはあまり考えていませんでした。会社に入るよりも、自分で何か挑戦したい!スキルを身につけ、好きなやり方で働きたいという気持ちが強く、創業しその後法人化しています。
(中山)
インドに渡る上で、不安はありましたか?
(新垣さん)
なぜかありませんでした。やることがありませんでしたから。友達は卒業して会社に行くのに、私は学校にも行っておらず、「研究論文を書くか、インドに行くか」と言われて、「行ってみるか」くらいの感覚でした。
(中山)
インドに行った経験が、今に繋がっているという具体的なエピソードがあれば教えてください。
(新垣さん)
基本的に全てです。私がまともに働いた経験はインドの会社でしかないので、今の仕事のベースはそこでの経験です。今から15年前の話になりますが、当時からZoomやMeetでリモートで仕事をしていました。海外の同僚とSkypeというアプリを用いて、チャットで会話をしていたので、オンラインで仕事を進めることには慣れさせてもらいました。
「異なる」を価値に変える経営
(中山)
ソーイ株式会社は、コンサルティング要素と技術的なところまで幅広い事業を展開されていますが、最も力を入れている部分があればお聞かせください。

(新垣さん)
現在、特に力を入れているのは、ビジネス向けのアプリケーション開発です。お客様とパートナーとして伴走しながら、2年、3年と開発し続けるのが主軸です。また、ビジネスのインフラになるようなものや、健康や医療といった「必要不可欠な」分野に対して、長期間コミットしながら取り組むことが、弊社としての主軸であり、私自身としての仕事への楽しさになっています。
(中山)
サイトに記載されていた価値観について「創る・集める・異なる」とありました。「異なる」について、「競争するのではなく自分しかできないことを増やそう.」とありましたが、価値観に「異なる」を設定した背景があれば教えてください。
(新垣さん)
私自身、人とは違う、人とは異なるやり方でずっとやってきました。以前はフリーランスとして、価値観の合う人や小さい会社と組むことが多かったのですが、今は自然と、遠い業界や遠い会社の人と一緒に仕事することが増えています。インフラや医療といった業界の人と関わることが多く、結果的にその方が面白いものができると強く感じています。
新卒採用から考える「学生に必要な力」
(中山)
人材採用、インターン採用についてお伺いします。今後は若者を抜擢していく方向性なのでしょうか、それとも中途採用なのでしょうか。
(新垣さん)
現在の仕事に価値を出すためには、技術やスキルが必要なため、中途採用は非常に魅力的です。そのため、実際に働いていただいている方や、業務委託で関わっていただいている方も多くいます。しかし、5年、10年先を考えたときに、先ほどお話しした「異なる」価値観の中で化学反応のようなものを望むのであれば、長期的な目線で新卒から採用していきたいと考えています。
(中山)
若者が就職活動において重視している「タイパ(タイムパフォーマンス)」に関してどのようにお考えですか。
(新垣さん)
タイパは大事だと思います。一定ネガティブの要素も当然あると思いますが、タイパの視点がないのも難しいと考えています。プラスとマイナス、両方を考えています。
例えば、朝はゆっくり始まり、夕方や納期が近づいてくると辛くなるというのは問題です。楽しく自由にやっている組織体の中でも、自分でその辺のスイッチを入れられるかどうか!世間で言われている意味とは違うかもしれませんが、自分が時間内で生産性をどれくらい意識できるかという事が、すごく大事な視点だと思います。
そのため、つい先日も「残業禁止」という話をしました。「次の日に持ち越してもいいから、基本的にはその日に出せるものを精一杯やる」を会社で実践しています。仲良しすぎると、隣がダラダラ残ってしまい、サークル活動のようになってしまうからです。メリハリをつけて仕事を進めることが大切です。
タイパを意識すること自体が問題というよりは、その時点でのパフォーマンスの質があまり理解できていないことが大きいのではないかと思います。例えば、レベル10の人とレベル1の人がいて、同じ仕事をレベル10の人が「意味ある仕事だ」と受け取ったとしても、レベル1の人が「意味ある仕事だ」「学びがあった」とは、評価できないと思います。したがって、パフォーマンスや、それに対する見返りを気にせずに、飛び込んでいけるような習慣がある人というのは、年齢問わず魅力的に映ると思います。

(中山)
新卒採用をする際に最も見ているポイントはありますか。
(新垣さん)
自分のために頑張れるか、つまり自分のことが好きかどうかがかなり大切だと思います。IT業界などは、個人の生産性が非常に重要な業界です。同じ年齢でも、仕事の効率が10倍、20倍違うというのが当たり前の業界です。
私の仕事はマネージャー業務で、社員に対して、「社員自身の力を高めようとする気持ち」「成長の意識」「仕事へのプライド」を持たせることができるかが重要なポイントだと考えています。
AIの可能性と人とのコミュニケーション
(中山)
AIなどでエントリーシートが書けるようになった現在ですが、デジタル社会を支える側としての懸念や逆にもっとより良い活用方法があればご教授ください。
(新垣さん)
AIは自分の考えや技術について深められるツールとなっていますので、そういった使い方を推奨しています。今まで言語化できていなかったことが、AIを通じてできるようになる。これは個人の成長に繋がると考えています。そのため、社内でも、勉強会に限らず、AIを積極的に活用しています。
私は医療関係のサービスも手がけています。例えば、自分の今の状況やメンタルの状況を、自分で把握できなくても、AIなどのプロンプトをきっかけに、自分の理解や言語化することが可能になりつつあります。それを交えてドクターなどと話をすることで、診察の質が上がると強く感じています。このように、AIによって、医療だけでなく、学生やエンジニアの自己成長に繋がる機会が増えると思います。
学生時代にすべきこと、そして将来へのアドバイス
(中山)
学生時代にしておいてよかったこと、しておけばよかったことがあればお願いします。
(新垣さん)
できるだけいろんな価値観の人に会うこと、そして価値観の違うところに行くこと。あとは、本を読むことだと思います。特に、 おすすめの本は、ピクサーの『創造する力』です。私はこの本を会社を作る時に手元に置いていました。そこから「ソーイ工夫」の「ソーイ」をとって会社名を付けたので、思い出の一冊です。
(中山)
将来の選択に迷える学生に向けてご助言があればお願いします。
(新垣さん)
「経験から始めてみよう」というスタンスを大切にしてください。やはり動いて、できることを一つずつ増やすのが非常に重要です。それを学生のうちに積んでいくのが良い経験になると思いますので、まず動いてみること、そして一つずつできることを意識して増やしていくことが、未来を切り開く皆さんにとって大切だと伝えたいです。
インタビューを終えて
(中山)
私自身、行動力はあると考えていたのですが、行動後にきちんと学べているのかという点を改めて見直そうと思いました。また、経営者の方だからこそ聞ける言葉もたくさんいただけました。ありがとうございました。
以上、ソーイ株式会社代表 の新垣さんのインタビューでした!
次回もお楽しみに!
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