人材採用の進化で、企業をイノベーションさせる|株式会社ライトマップ 鈴鹿社長 インタビュー

今回は、人事の教育や採用支援を通じて、人材キャピタリストとして企業を支援している株式会社ライトマップの鈴鹿社長にインタビューをさせていただきました。

・鈴鹿社長ご自身が就活期に疑問に感じたこと
・これから就活を控えている学生に知ってもらいたいこと、
・就活で持っていてほしい気持ちなど
鈴鹿社長の率直で熱いメッセージを学生キャスターが伺ってきました。

会社概要※2022年4月現在HP掲載より

社名:株式会社ライトマップ(Rightmap Inc.)
事業内容:
新卒採用支援
・内定承諾率改善研修(GRIP)
・新卒スカウト(START SCOUT)
・キャリアBAR(START BAR)
・採用イベント(START Venture Festival)
中途採用支援
・人材紹介
紹介免許番号:13-ユ-307544
・採用コンサルティング

設立:2014年4月14日
代表者:代表取締役 鈴鹿竜吾 様
所在地:東京都港区赤坂2-13-23 赤坂MYビル3F

インタビューは、ここからです。

(佐藤)
先日行われた「start venture festival」についての質問です。こちらのイベントの目的は、参加者に「働くこと」の本当の意義を考えてもらうことと伺いましたが、鈴鹿さんにとって「働くこと」の本当の意義とはなんですか?

(鈴鹿社長)
僕にとって働くことの本当の意義は、「好きなことを突き詰めていくこと」だと思っています。

そもそも、「start venture festival」を始めたきっかけが、「就活をしなくてもいい」という考えもあることをみんなに知ってもらいたかったからなんです。就活をせずに、インターンをしている会社にそのまま就職してもいいし、世界1周してくるのでもいいですよね。様々な選択肢がある中で、「なぜ自分は就活を選んだのか」について考えることが、働くことに繋がると思っています。

「就活をしなければならない」や「内定をもらわなければならない」という固定観念は払拭して、就活はしなくてもいいし、数ある選択肢の中の1つにしか過ぎないと認識してもらえたらいいなと思います。生き方が多様化している中で、「そんな選択肢もあったんだ!」と知ってもらえるきっかけになれたら嬉しいです。

昔の終身雇用の時代とは違って生き方が多様化した今、好きなことを突き詰めていったらそれが仕事になり、価値になります。そしてその価値は、人々に影響を与えていくと思っています。だから、好きなことを突き詰めていくことが働くことになると、僕は考えています。


(佐藤)
その「start venture festival」ですが、スタッフや参加者を含め知り合い同士が多いように見えました。
あのイベントはどのような繋がりの人々でできているのですか?

(鈴鹿社長)
9割は、一般応募で集まった方達です。なので、初めまして同士の方が多かったんです。
一般応募で集まった方々を対象にイベントの内容を説明し、「このイベントを作りたい」と本気で思ってくれた100人が核となって作り上げました。

(佐藤)
初めましての方同士には感じられないほど、仲のいい雰囲気が伝わってきました!

(鈴鹿社長)
でしょ!(笑)
初めましての方同士が多い中、「自分達ならどんなイベントが見たいか」を2ヶ月間、みんなで何度もミーティングを重ねて話し合ってきました。

みんな、好きなことを仕事にしているのがすごく伝わってくるんですよ。そういう姿勢だったから、あの一体感に繋がったのではないかなと思います。僕も感動しました!

(岡田)
事業についてのお話もお聞かせください!
就活支援をしているということですが、そのきっかけになる自身の就活体験は何かありましたか?

(鈴鹿社長)
僕自身が就活を通して疑問に感じたことは、「社長や人事は本音で話せているのか」ということでした。

というのも、やっぱり会社の看板として彼らも本音で多くを語ることは難しいと思うんです。だから、学生に伝わっている情報と社内の情報に“ねじれ”が生じているのではないかと感じました。自分がその“ねじれ”を感じたことから、「もっとフラットな意見を聞かせてあげたい」という想いを抱き、新卒で入社したDeNAでは、入社3年目の時に自ら人事部への異動を希望しました。

僕はマイナスな情報も厳しい意見も、率直に学生に伝えて向き合ってきました。学生たちと真正面から、人として本気で向き合うように心がけていました。でも本気でぶつかれた学生たちとは今でも付き合いがあります。


(岡田)
「START BAR」では、みなさんどのようなことを話すのでしょうか?

(鈴鹿社長)
「START BAR」は、学生と社会人が本気で語り合う場です。
みなさんも経験があると思いますが、
「どの大学に進学しよう?」
「あの人とお付き合いしようかな?」
「どの企業にエントリーしよう?」
というような、進路、恋愛、仕事などの大きな選択肢って、意外と誰かとご飯を食べている時に答えが見えたりすることが多いのではないかなと思います。そこで、食事やお酒を交えながら本音で語り合える場を作りたいと思って始めたのが「START BAR」でした。

一般的に、社会人と学生が話をすると、今勤めている会社の話や、今就いている職の話がほとんどだと思います。ですが、「START BAR」はそのような話ではなく、企業説明会では聞けないことを話します。

例えば、「自分がどう生きてきたか」「どのような経験をしてきたか」など、その人の生き方や人生観などを話してもらうようにしています。そして学生さんには、「そういう考え方や生き方もあるんだ」と感じてもらえたらと思います。

お互い本音で語り合うことができる場になるよう心がけています!学生さんは無料で飲食できるので、ぜひ遊びに来てみてくださいね。

(後藤)
今ある仕事がAIによって奪われてしまうと言われていますが、逆にこれから新たに出てくる仕事はありますか?

(鈴鹿社長)
うーん、今後出てくる新しい仕事に関しては、ちょっとわからないです(笑)でも、今後も残る仕事に、感情を扱う仕事があると思っています。

AIに代替されるものの多くが、解析や分析などの正確なデータを扱う仕事です。一方で、AIにはなくて人間にあるものは、生殖活動や感情のシェアなどの動物としての価値だと思っています。なので、感情を扱う仕事は今後も残って行くと思います。

例えば、採用時にフロントに立つ人。どんなに良い会社でも、人事がイマイチならみなさん志望しないですよね。逆に評判はあまり良くないのに、人事の方が良い人だったら、「あれ、この会社良いじゃん」って思いますよね。

そんな風に感情が動いて意思決定に繋がるということは、ずっと残って行くと思うんです。そう思って僕も仕事に取り組んでいます。

(吉田)
仕事をする上で大切にしていることはありますか?

(鈴鹿社長)
いっぱいありますけど、これだけは絶対にぶらしたくないと思っているのは、「誰と仕事をするか」です。

例えば、すごく泥臭い仕事をしなければならない時、好きな仲間となら笑いながらできると思うんです。一方で、どんなに素敵な仕事でも、嫌だなと感じる相手と一緒だと楽しくなくなると思います。
だから「誰とやるか」が大切で、「何をするか」はそのタイミングで考えればいいかなと思っています。

(岡田)
HPの転職支援のページで、「私たちはあなたの転職活動にとって最適なエージェントではないかもしれません。」という言葉がありました。「お任せください!」などと言わずに謙虚なフレーズを入れた意味はあるのでしょうか?

(鈴鹿社長)
本当にそう思うからです(笑)そもそも一般的な転職支援では、企業と人材の要望やスキルを調整してマッチングしていきます。極論、本人の希望を聞かずに、受かりそうな企業を紹介して利益を生むこともできるのです。

だけど、僕はそんなことはしたくないと思っています。だから、「一緒に働きたい」「この企業に合っている」「信頼できる」と、心からそう思える人を企業に紹介しています。

どこの企業でもいいから、どんな仕事でもいいから紹介してくださいと言っている方に対して、「そのような方には仕事を紹介できません」という意味を込めたメッセージです。本当にマッチングする人だけを紹介しています。

(後藤)
2022年卒から就活のルールが変わりますが、企業側から見てどう変わると感じますか?

(鈴鹿社長)
就職活動の時期に関しては、さほど影響がないと思っています。ただ、就職活動に臨む人たちの思考性や価値観が大きく変わると思います。「自分がどう生きたいか」が問われる時代になってくるはずです。ですから、何をしている時が幸せなのかを今のうちから考えて行くことが、就活に大きく影響してくるのではないかなと思います。

(吉田)
インターンを含めた学外活動は就職活動において大切ですか?大学生のうちにしておいたほうがいい学外活動があれば教えてください。

(鈴鹿社長)
ないです!(笑)
就活のためのネタとして「何をしたらいいか」というよりは、「自分が何をしたいか」が大事だと思います。自分のやりたいことを徹底的に極めたらいいと思います。

例えば、ホテルの接客業に興味を持ったら、
「お客様はどうしてこのホテルに来てくれるのか」
「どんな体験価値を求めているのか、それに対していくら払ってくれるのか」
「他のホテルよりも5千円高いけど、どうしてうちを選んでくれたのか」
「満足しているのか」など、
どんどんユーザー体験が知りたくなってくると思います。

そうなると、実際にヒアリングをしたり、自分も泊まってみたり、自ら積極的にホテルやユーザー体験について調べ始めていくはずです。そうするうちにホテルに詳しくなるし、「もっとこうしたらお客様に喜んでもらえるんじゃないかな」とか「こんなサービスを提供したら面白そうだな」とかどんどんアイディアが浮かんでくると思うんです。

その結果、ホテル業に就きたいと思えたら、自分の好きなことが仕事に繋がるし、そういう生き方のほうが幸せだなと感じます。

今ある瞬間最大風速の興味・関心事を徹底的にやってみるのが1番だと思います。その瞬間最大風速が瞬間じゃなくなったときに初めて仕事になっていくのではないでしょうか。

やってみて違うと思ったらやめていいから、とりあえず、興味を持ったら何でもやってみるのがオススメです。やってみないと分からないことばかりですから。失敗したとしても大したことではないです。とりあえず、興味があることは何でもやってみたらいいと思います。

(吉田)
鈴鹿さんはどのような学生時代を過ごされていましたか?

(鈴鹿社長)
営業系のバイトに熱中していました。学生時代は就職活動というよりは好きなことをガンガンやって、海外もよく行っていましたね。好きなことを徹底的にやり続けた先に就職活動があったら素敵だなって僕は思います。

本当に行きたい企業を決めて、どうやったら自分が興味を持ってより深く企業について調べられるか、どうやったら自分のことが企業に正しく伝わるかを徹底的に考えて、全身全霊で挑めば、いい人生になると思うし内定ももらえると思います。

(吉田)
やっぱり、何事も深く絞ってやっていくほうがいいということですか?

(鈴鹿社長)
僕はそう思います。幅広くいろいろなことに手をつけていると、自分が何者かが分からなくなってしまいそうですよね。人付き合いが八方美人の人って自分の気持ちがどこにあるか分からなくて悩んでいる方が多いと思います。

誰かとぶつからない生き方って一見良さそうに見えるんですけど、自分の生き方としては結構苦しいんじゃないかな・・・。だから不合格のもらえない就職活動って本当は苦しいと思います。

嫌だなと思うビジョンもあっていいと思うし、良いなと思うビジョンもあっていいと思う。就活でどんな企業を受けたらいいか迷ったら、まず、絶対に嫌な条件を書き出してみるのもいいかもしれませんね。絶対に働きたくない会社を書き出していくうちに、やりたいことや目指したい企業も出てくるのではないかなと思います。

(佐藤)
鈴鹿さんから見て、私たち就活生やこれから就活する学生に対して、足りないと感じるものがあれば教えてください。

(鈴鹿社長)
足りないものではなく、持ってもらいたいものがあります。それは、自分の幸せを見つけることです。何が自分にとっての幸せかを考える時間をとってほしいです。

これからの時代、自分から幸せを掴みに行くことが大事になってくると思います。今は昔と違い、女性も男性も「働くこと」を選べる環境なので、「なんで働くの?」「どうして企業で働くの?」と考えてみてください。

これからの幸せを考えることは、自分の本当の生き方につながると思うし、若い時からそれを考えられることはとても素敵だと思います。

(佐藤)
鈴鹿さんにとっての幸せとは何でしょうか?

(鈴鹿社長)
僕にとっての幸せは、本当に大切にしたい近くの仲間と清々しく生きていくことです。僕の周りにいるコアな人々の幸せを僕が大切にしていけば、その周りの人の幸せにもつながっていくと信じています。

(後藤)
最後にこれから社会に出ていく学生に向けて、メッセージをお願いします。

(鈴鹿社長)
不安感に支配されないで生きてほしいです。
自分が嫌だと感じるものの先には、自分が望んでいる世界が存在していると思うので、不安も喜びも受け入れて、自分が本当に進みたい世界に向かってまっすぐ進んでいってもらいたいです。

また、“当たり前”の価値観を変えてほしいです。どの環境の中にいるかで自分の価値観は変わってきます。

例えば、就職活動をしている人たちの話の中にいると、内定をもらえないことに不安を感じるかもしれませんが、就活を全くしない人たちの輪の中で、自分だけが就活していたら「何で就活しているんだっけ?」と疑問に思えてくるはずです。

どの環境セットにいるかで自分の価値観の基準は変わってくるんです。だから、自分が生きたい姿の価値観をコミュニティの中にセットしに行って欲しいなと思います。そうすると不安もなくなり、もう少し気軽に生きていけると思います。

不安に駆りたてられずに、自分がどう幸せになりたいかを考えてみてください!

インタビューの感想

(佐藤)
今回のお話を聞いて「就活生のため」というよりも、「これからの生き方」について深く考えさせていただいたインタビューだったと思います。「働く」とは何なのか、自分の「幸せ」とは何なのか、根本を考えることで私達の見えている世界は変わってきます。「幸せ」が訪れるのではなく、自ら掴み取りに行く今の時代。私達はもっと多様に生きることができるということを、就活生またはたくさんの人に知ってほしいという鈴鹿さんの想いがstart venture festivalにつながったというお話は、鈴鹿さんの思う「幸せ」が、他の人の「幸せ」と繋がっているように感じました。こちらの記事を読んだ方に「自分の幸せ」につながる「仕事」についてぜひ考えていただけたらと思います。

(吉田)
これから就職活動をしていく上で何をしたらいいか分からなかったのですが、まずは興味があることを見つけて徹底的にやってみることが大切だと教えて頂きました。その言葉にとても説得力があったのは、鈴鹿さんが学生時代に徹底的にやってきたことが今の仕事の成功につながっているからだとお話を聞いて感じました。
自分が将来満足のいく仕事ができるために、残りの学生生活で興味・関心をより深めていきたいです。

(後藤)
鈴鹿さんのお話の中で「どのように生きていきたいかを考えることがこれからの時代を生きていく上で大切」という言葉が特に印象に残っています。この話から「自分の生き方」を問われる時代なんだと実感しました。
今回のインタビューをきっかけに「自分にとっての幸せ」を今から模索していこうと思いました。また、多様な選択肢の中で、周囲の環境に流されずに自分にとっての最適な選択をしていきたいです。

(岡田)
「人として本気で向き合う」というお話が印象的でした。
どこで働くかよりも、誰と働くかというのは、よく耳にしますが、それは就活でも同じなのだと学びました。就活や今後働く上でも役立つお話をたくさんお聞きすることができて、貴重な時間になりました。

この記事は私達が担当しました

  

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